今、ショッピングセンターや商業施設の販促担当者の悩みは、「集客が出来ない時のイベント」です。
コロナ禍の中、「人を集めること」は出来ない(望まれない)というジレンマを皆さん抱えています。
ショッピングセンターや商業施設は人を集めて営業が成り立ちます。
リアルの売場は、お客様が来なければ始まりません。
接客、買上率、顧客とのコミュニケーション
すべて、お客様が来ないと始まらないものばかり。
では、今のようなコロナ禍で販促担当が行うイベントはどんなものがあるのか、考えてみたいと思います。
SCや商業施設でのイベントというのは一つでは無く、大きく分けて次の3つがあります。
それは、
1.集客イベント
2.サービスイベント
3.販促イベント
です。
もちろん、この他にも細かいものはありますが、大きく分けると主要なものはこの3種類です。
1の集客イベントとは、書いて字のごとく「人を集める」イベント。
人気タレントやキャラクターショーなどを催すことでたくさんの人を呼ぶことを目指します。
2のサービスイベントとは、来ているお客様(来場されたお客様)の「満足度を向上させる」イベントです。
サービスと言っても、何かを差し上げるとか、安くするとか、そういったサービスという意味ではありません。
楽しいジャグリング、お子さんが喜ぶ風船パフォーマンス、クリスマスの時はサンタさんとの撮影会などお客様が「来て良かった」と思ってもらうことを主眼とします。
3の販促イベントは、「売上を向上させる」プッシュ型(売り込む)イベントです。
ガラポン、スタンプラリー、セール、バーゲン、○○フェア、物産展などなど、売上の向上を狙うものです。
小売り出身の方がSCの販促担当になると、この販促イベントを重視する傾向があります。
「イベントは、売上を上げるもの」と身についているからでしょう。
でも、イベントの機能はそればかりではありません。
目的に応じて、使い分けていくものです。
ここまで来ると勘のいい方は察しが付くと思いますが、今の優先順位は、
販促イベント > サービスイベント > 集客イベント
です。
今、テナントさんは休業期間を経て、商品在庫も多く、今期の遅れも取り返したいし、早く通常に戻りたいと思っています。
それを応援するためには集客が出来ない今、来ていただいたお客様にいかにお買い上げいただくか、それに尽きます。
だから、これまでの統一セールなどとは言ってはいられません。
それぞれのテナントさんの在庫状況や販売スケジュールを第一優先に少しでも今期の遅れを取り戻してもらうことが先決です。
「売上不振で退店」なんて、双方にとって不幸な話ですから。
お客様も自粛していた消費意欲を満たしたいと思っているはず。
そのお客様の満足を目指しましょう。
でも、私がSCにやって欲しいのは「サービスイベント」です。
この数か月の自粛期間を経て、お客様はようやく出かけられるようになりました。
家族で外食も出来るようになりました。
このタイミングで必要なのは、「やっぱり出掛けられるのはいいなー」という実感をお客様に持ってもらうことです。
そして、出かけた先がショッピングセンターや商業施設であれば、来店されたお客様に目や耳で楽しんでいただき、思い出を作ってもらうことです。
それが、今後の継続的なお客様との絆になります。
「あー、やっぱり、ここのショッピングセンターは楽しいなー」と感じていただきましょう。
考えることは2つです。
ショッピングセンターや商業施設側は、来てくれたお客様が楽しんでもらうように取り組む。
テナントさんは、来てくれたお客様が、快適に楽しく買い物やお食事を楽しんでいただけるように取り組む。
この2つを目的にすれば、やることは自ずと決まりますよね。
どうでしょう、販促担当の皆様からの質問の答えになりましたか。
集客施策は少し我慢。
でも、やることはたくさんありますね。
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