SCアンドパートナーズ

Vol.660 「COP26と生活時間」

イギリスで開催されたCOP26に400機の自家用ジェットが飛んでいった、という笑い話みたいな話は別にして、やはり、気候変動をしっかり考えたい。

35度の暑さと豪雨被害はつらすぎる。

最近、疑問を感じるのは、生活時間。

会社の9:00~17:00

この時間はどうして決まったのでしょう。

人間は22時~5時で寝るのが体に良いと聞くし、22時~2時の間が肌を整えるための睡眠時間とも聞く。

これには諸説あるみたいだけど、少なくとも夜中は寝た方がいい。

もちろん、サービス業や夜間でないと出来ない仕事はある。

でも、出来るだけ昼間に出来ることも考えられるのではないかと思うのです。

店舗でも、営業が終わった夜中に工事など行っていますが、多少早期閉店してもいいし、休業してもいい。

平日の日中、お客の少ない大型の商業施設も朝から明るい照明とエアコン。

ここも課題。

人件費と光熱費、これらが全部環境負荷となる。

仕事の時間を9時~17時から2時間前倒しして7時~15時に出来ないものだろうか。

「そんな睡眠不足になるし、結局、残業時間が長引くだけだよ」という意見はあると思うので、時計の針を2時間進めればいい。

とにかく、日照の時間に合わせて行動すれば環境負荷は下がる。

15時に終われば、18時に食卓を囲める。

ビニールの買い物袋の有料化みたいな草の根的なものと合わせて、我々の生活時間を2時間早めるだけで、相当、電気量は下がると思う。

そうすれば化石賞をもらった日本の石炭火力発電も減らせるのではないか。

無理矢理エアコンで涼しくしてネクタイスーツ着用は、かなり減ったけど、次は生活時間から抜本的に見直して、脱炭素社会を作る時が来ているのだと思う。

スーパークールビズが叫ばれたとき、ネクタイ業界は大変だった。

でも、この一つ前のコラムでも書いたけど、決して日本人は豊かになっていない30年。

ここは生活時間から変えてみる。

最近、テナントがフレックスタイムの営業時間を選択出来る商業施設も登場したし、家族で晩ご飯を食べてもらおうと店舗の閉店時間を早めるテナント企業も登場していると聞く。

コロナ禍と気候変動は我々に色々考えさせるためのキッカケかもしれません。

それにしても9時5時が一般化したのは、何で決まったのでしょう。

何か必然性があるのかもしれませんね。

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株式会社 SC&パートナーズ

代表取締役西山貴仁

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒。

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