コロナによってテレワークや在宅ワークやオンライン化や色々なことが変わった。
コロナ禍が去っても「もう元には戻らないでしょう」という声も多い。
確かに100%戻ることは無い。
ECなどデジタル化によって便利になったものは戻るわけも無く、システム(仕事の進め方も含めて)を変えてしまったものはそう簡単には戻らない。
でも、意外に結構戻ってしまうのではないかとも思っている。
自分が戻りたいのでは?
と指摘されそうだが、人には集合欲求や移動欲求がある。
過去にも災害を契機に色々な変化が生じた。
例えば、ノーネクタイ。
ネクタイ産業に関わる方にはつらいことだが、震災以降、省エネ意識の高まりと電力需要を抑えるために冷房を控え、その代わり、スーツやネクタイが減り、カジュアルウェアが主流になった。
先日、都内の地下鉄に乗っていた時、まるで香港や台湾のように皆がカジュアルになっていることに改めて驚いたが、こういった生活が楽になったものはもう戻らないと思う。
以前、このコラムでも書いたが、(悪い意味では無く)人は「浪費」をする。
生活を豊かにするために。
オリンピックが始まれば、マスコミはオリンピック一色の報道になると思う。
その時、見える景色は大きく変わっていく。
人々が戻りたいと思うものは戻り、戻りたくないと思うことは戻らない。
元に戻るものと戻らないものの分水嶺はそこにある。