SCアンドパートナーズ

Vol.497 「我々に将来を見せるSCとは」

オープンモールであることから今コロナ禍においても多くの来場者を迎える「グランベリーパーク」

今、オープンエアは、アドバンテージだ。



そのグランベリーパークも今月で1周年。

早いものです。

開業時、たくさんの人が押し寄せ話題になるも突然のコロナ禍。

緊急事態宣言時は長期の休業を余儀なくされた。

多難な初年度となってしまった。

でも、今は住宅立地ということもあり、たくさんのお客様が訪れる。

その力はやはり「多様な機能」ではないかと思う。

お買い物はもちろんだが、体験型の装置も多く、そして、キッズディスカバリーのような小さなお子様も長く滞在できる。

このポイントは、大きい。

そして、一番の強みは「パーク」の存在だ。

鶴間公園に向かうこのコネクトゾーンは、お客様の時間の流れを遅くするスイッチングゾーン。

ちまたにある、「売らんがためのSCや百貨店」とは一線を画す。

このコネクトゾーンをゆっくり下っていくと、そこには本物の公園がある。

元々ここはもっと樹木が生い茂りいつも薄暗い公園だった(少し怖かった)

木を伐採し、遊具をおいて、皆が楽しめる場所に行政(町田市)が取り組んだ。

民間と一体となって開発に尽力した町田市の英断に頭が下がる。

ここでは、ピクニックに来る人、バトミントンをする人、子供たちの声援が聞こえる。

今、ショッピングセンターはつまらない。

何故なら、ターゲットを決め、「誰に何を売るか」そんなことばかり考えている。

でも、お客様は十人十色、いろいろな価値観や楽しみ方を持っている。

その楽しみ方をどうやって実現するか。

そこに真髄がある。

だから、これからのショッピングセンターは、「モノを売ろう」などを考えてはいけない。

では、「コト消費」か。

それも違う。

市民がそれぞれ思い思いの楽しみ方をする、そのプラットホームになるべきだと思う。

お仕着せのターゲットやコンセプトなど不要だ。

いかに多くのお客様に楽しんでいただけるか。

そこに尽きる。

今は、スマホで買い物できる時代。

SCの将来への一つの答えが、ここグランベリーパークにはあると思う。

この記事を共有する

CONTACT USお問い合わせ

これまで問い合わせ用メールアドレスをこちらに記載していたのですが、最近、営業メールの数が看過できないほど増えてきており、大変心苦しいのですが一旦閉じさせて頂きたくことになりました。
事情ご賢察の上、ご理解くださいませ。

株式会社 SC&パートナーズ

代表取締役西山貴仁

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒。

Facebook:西山貴仁 -SC & パートナーズ-