この命題の答えは「戻るところもあり、戻らないところもある」。
また、あいまいな言い方をして「当り前だろ」と怒られそうだが、この2つは全く違う側面を表している。
まず、元に戻るところ。
これは、「元に戻りたい」と思っている人が多い分野。
仕事が好きで残業を続ける働き方を好む人や飲み会や接待ゴルフや、そういった人の意識に関する分野。
人間は享楽を求めるし、優越感にも浸りたい。
願望だ。
だからある程度戻ることは十分に予想される。
でも、戻らないことがある。
それは産業構造だ。
7月~9月、世界企業の25%が最高益を出している。
そして日本の株価も29年ぶりの高値を付けた。
株価は、ご存知の通り「美人投票」の世界なので実体経済を表さないことも多いが、景気の先行指標となることも知られている。
しかし、新聞を見ると毎日「今期○○億円の赤字」「○○人の早期退職者募集」「職を失う生活困窮者」「閉店を余儀なくされる飲食店」などそんな記事ばかりが目に付く。
その逆に最高益を出す企業もいる。
何故か。
これまで安定と思われてきた産業が苦戦する一方、ITやクラウドサービスや配送サービスなどの好調は、自粛生活の影響もあるが、これまでの産業構造とは明らかに変わってきている。
これが「元に戻らない分野」だ。
ポストコロナ、自分たちの周りで「戻るもの」と「戻らないもの」。
この2つを考えるタイミングだと思う。
今、自分が携わる産業(ビジネス・仕事)は、①無くなるのか、②変化して残るのか、③更なる成長産業となるのか、この3つのどれかです。