SCアンドパートナーズ

Vol.434 「都市公園法と宮下公園」

2020年7月28日、コロナ禍の中、ようやく「RAYARD MUYASHITA PARK」が開業しました。

全長約330mとうことで1枚に収まらず連続写真で。

街区全体が4階建て。屋上が公園、下が商業施設と駐車場と端っこにホテルという作り。

開業間もないこともあって密を避けるため事前予約制。
(事前予約は7日から不要となるようです)

まずは路面店のように外向き店舗が1階に並びます。

1階の渋谷駅側は「渋谷横丁」



インバウンド客がいたらもっと盛り上がったんでしょうね。

残念です。

でも、こうやって人工的に作られたからこそ、安心して横丁の雰囲気が楽しめることはいいことです。

よく聞くのは「渋谷に来ても買って帰るお土産が無い」という意見。

確かに渋谷の名物は、、何でしょうね。


多彩なお店が並びます。

ここはちょうど、WESTとEASTの切り替わり。

道路上空を渡ります。

そして、フードホール。


フードホールというよりフードコートの方が近いかもしれません。

皆さん、思い思いの使い方です。

そして屋上は宮下公園

ここの管理は民間に委託されているようです。

https://www.seibu-la.co.jp/park/miyashita-park/

指定管理者:宮下公園パートナーズ 代表企業:三井不動産株式会社、構成企業:西武造園株式会社

ユニークな組み合わせですね。

今回、待ち行列を作っていたのは、ここ。

jambaジュース。

アメリカではポピュラーなお店ですが日本初進出。

右上に写真があるスカイブルーのジュースが日本オリジナル。

自然界にある色素を使って安全性は保証されているとか。

気になりますね。

さて、今回、やはり注目は、

「公共の都市公園をこんな大きな商業施設に変身させ、そしてホテルまで併設してしまうことが出来るのか?」

ですよね。

これまで公園を開発するなんて考えられませんでした。

しかし、最近は法改正もあり、こんなダイナミックな開発が可能になったようです。

そのことについて、都市公園法第20条にこう書かれています。

(立体都市公園)第二十条 公園管理者は、都市公園の存する地域の状況を勘案し、適正かつ合理的な土地利用の促進を図るため必要があると認めるときは、都市公園の区域を空間又は地下について下限を定めたもの(以下「立体的区域」という。)とすることができる。

立体都市公園、こんなことが出来るようになったのは時代の流れですね。

この他にもみなとみらい線の元町中華街駅のところでもこの手法が使われているようです。

この開発手法に興味のある方は渋谷区から下記の資料が出されていますのでご参考に。
とても丁寧に説明されています。

宮下公園2017年資料
宮下公園2017年配布資料
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/assets/com/20171013a.pdf

宮下公園は、老朽化も激しく耐震性も不安視されていましたので、これで皆が安心して利用できますね。

ちょっと残念なのは、三井不動産が開発することになったので「ららぽーとMD」を少し期待していました。

渋谷には多様な人がいる割には、そのゾーンの集積が欠落しているため、不便な街となっているような気がしています。

渋谷ヒカリエ、渋谷スクランブルスクエア、渋谷東急プラザもカバーしなかったゾーン。

まあ、賃料収入という課題もありますしね。

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これまで問い合わせ用メールアドレスをこちらに記載していたのですが、最近、営業メールの数が看過できないほど増えてきており、大変心苦しいのですが一旦閉じさせて頂きたくことになりました。
事情ご賢察の上、ご理解くださいませ。

株式会社 SC&パートナーズ

代表取締役西山貴仁

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒。

Facebook:西山貴仁 -SC & パートナーズ-