SCアンドパートナーズ

Vol.393 「アパレルに感じる不思議なこと。」

コロナ禍を受けてアパレル企業は大変な苦労をしている。

民事再生や任意整理となる企業も多い。

そんな中、洋服の在庫を安く引き取り、タグを付け替えて販売することで成長している企業があると言う。

そして、古着や中古買取を行い、タグはそのままで販売するリサイクルショップも好調だ。

ここでハタと考える。

何かおかしくないだろうか?

プロパーで作って販売する企業は疲弊し、それをタグの付け替えや古着販売専用の店舗を構え、リサイクルやリユースで販売する企業は好調になる。

不思議だ。

日本のアパレルの97%が海外生産と聞く。

点数にして29億点が製造されるらしい。

1.2億人しかいない日本に29億点が必要なのかどうかは分からないが、一説によると14億点が通常に販売され、残り15億点がそこから外れると言う。

中古品店(古着屋)で売っているのは、この販売された14億点のリユースだとすると残りの15億点はどこに行ってしまうのか。

不思議だ。

アパレル企業は、

①セールなどの割引による粗利益の減少

②15億点のロス

この2つが販売単価に上乗せされているのだろうか。

そうしたら原価にいくらの粗利益が乗り販売価格になっているのだろうか。

いつも百貨店やGMSの婦人服のフロアに行くと、どこまでもどこまでも洋服が並んでいるのを見て、「これ本当に売れるの?」といつも不思議に思う。

私はアパレル流通のプロではないので、アパレルに関するSCMなど詳しくない。

でも、プロパーで企画販売している企業が疲弊し、それを中古(リユース)販売している企業は好調というのはとても不思議に感じる。

アパレルビジネスの企画、製造、流通、販売、数量、価格、店舗、この仕組みと価格設定に何か問題があるのだろうか。

アパレル企業の中には、在庫を自らでタグを付け替えて別なブランドとして売る企業もある。

今の日本は、気候温暖化で重衣料は売れず、人口減少と高齢化で販売数量は減少、通勤着のカジュアル化や在宅ワークでONの服は不要になってきている。

プロパーの企業は疲弊しているのにリユース企業は成長する。

この業界構造、おかしく感じるのは私だけだろうか。

すべてが不思議だ。

何かを解決しない限り、プロパーのビジネスは疲弊し、リユースが成長する。

この構図はますます拡大するのだろう。

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株式会社 SC&パートナーズ

代表取締役西山貴仁

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員、渋谷109鹿児島など新規開発を担当。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。岡山理科大学非常勤講師、小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒、1961年生まれ。

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