2019年12月5日、大阪でセミナーを開催しました。
テーマは、「SC・商業施設の利益構造、リニューアル、運営力研究講座」です。
場所は、いつものクリスタルタワー20階の会議室。
ここからの眺めはいつも感動します。
あまり綺麗な写真じゃなくて恐縮ですが、眼下に大阪城。
昔はこの場所が大阪の街の中心だったことを感じさせます。
この素敵な風景を借景してのセミナーです。
今回は綜合ユニコム株式会社の主催。
私のセミナーの多くはこういった専門会社が主催します。
彼らと日程、内容、ターゲット、目的などをすり合わせた上決定、その後、主催者によって募集が行われ当日を迎えます。
セミナー資料の作成は、参加申し込みをされた方の企業名や部署名を確認しながら進めていきます。
だからいつもギリギリ。
時には事前アンケートをお願いしたり、直接、課題点をヒアリングしたりしながら資料の内容と進行方法を考えるのですが、AM、PM、デベロッパーなど、企業によって業容も指標も異なりますので、なるべく多くの方が満足されるようにと思っています。
でも、参加の皆様全員の期待や課題にお応えすることがなかなか難しい公開セミナー。
どうしても最大公約数的、かつ、浅く広く、となりがちです。
参加者の多くは、なるべく具体的な話を期待しますが、特定なパートを掘り下げれば掘り下げるほど、興味の無い人にとっては苦痛な時間となってしまいます。
したがって、お伝えできることは、「基本、基礎、フレームワーク、そして私の経験談(失敗談)」
それを通して、各自の仕事のヒントにつながることを期待するわけですが、終了後のアンケートでは時々「具体的じゃ無かった」というコメントをいただきます。
この「具体的じゃ無かった」という言葉の意味は、「自分の課題を解決してくれなかった」と同義だと理解しています。
公開セミナーの難しさはここにあります。
企業研修であれば、その企業の課題を予め聞き、解決するストーリーで組み立てることが出来ます。
しかし、公開セミナーはそれが出来ない。そして、セミナーを受講された後、どこまで実務に反映されるのだろうか。
私は、いつもこのジレンマと戦うことになります。
でも、私に出来ることは、与えられた4時間を全力で皆さんと向き合うことしかありません。
それがこんな風景になってきます。
私のセミナーは、特に新しいことやクリエイティブなことは一つもありません。
例えば、リニューアル。
これもテナントの刷新とか、新業態とか、差別化とか、そういったことを考えがちですが、そんなことでは無く、
「そもそも、そのリニューアルの目的は何ですか?」
それを問いかけます。
こういった形ですべての業務に渡って、普段の仕事をフレームワークで整理し、抜け落ちけている視点を付加する。
そして、日常の業務を棚卸し、確認し、仕事に自信を持ってもらう。
それを常に心がけています。
終了後のアンケートや感想では、
「ヒントをもらいました」
「自分が普段やっていることが間違いでは無いことに確信を持てました」
「このフレームワークでもう一度考えてみます」
「目からうろこでした」
「そういうことだったのですね」
と言った意見が多く寄せられるのは、そのためだと思っています。
多くの方の課題が解決されることを目指してしばらく私のこの活動は続いていきます。