先日、自宅のインターホンが鳴った。
訪ねてきたのは、「○○証券○○支店の新入社員 ●●です。ご挨拶にお伺いいたしました!」と元気な声。
こちらは溜まった書類の整理をしている最中。
こういった突然の「土足マーケティング」は、まったくもって迷惑なことだと思いながらも、若い人の頑張る活動をむげに断るのもな、と玄関に出た。
新入社員「今度、このエリアの担当になりました。よろしくお願いします。ちなみに今、株式投資はおやりですか?」
私「ええ、○○証券に口座を持っています。」
新入社員「そうですか、どちらですか」
私「○○証券のネット口座だけど」
新入社員「そうですか、外国株式はご興味ありますか」
私「まあ、無いこともないが、、」
としばらくやりとりが続き、お引き取り願った。
しかし!
未だにこういった業務スタイルを続けている金融業界は大丈夫なのか。
恐らく、飛び込み突撃ローラー営業は新入社員の1つの研修なんだろう。
アポ無しで他人の家のインターホンを押してこそ、証券マンのスタートだと。
先輩や上司に「これが出来て一人前だ!」なんて言われていないだろうか。
これだけITが進化し、マーケティング手法も発達した今、見込み客以外の自宅をローラーしてどれだけの効果が上がるのだろうか。
今の時代、在宅している家も少なく、インターホンを押しても押しても出てくれる家も少ないことだろう。
そして、居ても応対されずに追い返されることも多いと思う。
それでも彼は足を棒にして1日、インターホンを押し続ける。
それが営業?
証券会社の仕組みが分からないので、ひょっとしたら、とても有意義なことなのかもしれない。
でも、このスタイルは、インターネットもスマホも無い固定電話と営業窓口の時代の活動のように思えてならない。
昭和だ。
優秀な若い彼の時間と能力がこういった活動で心身ストレスをためることが本当に良いことなのだろうか。
最近、証券会社の窓口(営業店舗)の廃止縮小のニュースが続く今、金融業界の進化が問われている。
こういった「どぶ板的ローラー営業」でノルマを課された若い人がつぶされないことを祈る。