SCアンドパートナーズ

Vol.174 SC管理力研究講座開催しました。

2019年5月22日
『SCの高収益を実現する管理力、競争力、テナント指導力、研究講座』開催しました。

主催は、綜合ユニコム株式会社
場所は、大阪クリスタルタワー(大阪ビジネスパーク内)
ここは大阪城が一望できる場所。
天気もいいので素晴らしい眺望が広がります。

窓の外にきれいな大阪城公園が借景できます。
きっと、大阪の方は見慣れた風景だからそれほど意識しないと思いますが、他県から来た私には非日常感半端ないです。
大阪城がきれいです。

今回のセミナーは比較的「運営管理」寄りの組み立てにしています。
ショッピングセンター事業は不動産ビジネスなので、
「取得」→「開発」→「開業」→「運用」→「出口」
と大きく5つの局面に分割されますが、今回はこのうち、「運用」のフェーズを中心にしています。

なので、運営管理を行う企業の方の参加が中心になるかな、と思っていたら意外に多彩でした。
不動産会社、デベロッパー、街づくり会社、百貨店、PM会社、鉄道系リテール会社、アセットマネジメント会社等々。
皆さんの持つ課題と今日の内容に齟齬が出ないか心配されましたが終わってみるとそこは杞憂でした。

解説した内容は、
1.近年の開発のトレンド
2.SCデータ
3.SC売上げの向上策
4.賃料の決定メカニズム
5.定期借家契約と改正民法
6.売上げ分析とテナントコミュニケーション
7.これからのSC
です。

このうち、賃料の決定メカニズムは下記の資料を使って解説します。

ショッピングセンター事業では固定賃料と歩合賃料を採用することが多いのですが、この固定賃料と歩合賃料をどういったバランスで決めていくのか、そして、どう交渉していくのか、その決定要因と交渉プロセスを上のグラフを使って説明します。

貸主にとって固定賃料を厚く歩合賃料を薄くすることはリスクはヘッジされますが、アップサイドは望めません。
逆に歩合賃料を厚くすれば、リスクは上がりますが、アップサイドの享受が期待できます。

借主にとっては固定賃料中心であれば費用が確定するので経営しやすいけど、リスクは上がる。
歩合が厚くなればリスクは下がるけど売れば売るほど賃料が上がる。

この双方の利益相反、ジレンマと言ってもいい立場の違いは何で収束するのか。
どこで双方の合意点が見いだせるのか。
ここが重要なポイントになるのですが、私はこれは
「売上げ予測の精度」
「正しく売上げを予測できるか」
これに尽きると考えています。

テナントは、そのSCに出店してどれほどの売上げが取れるか。
SCは、そのテナントが出店するとどれくらいの売上げを上げるのか。
この2つを双方がどれほど正確に予測できるか。
これによって固定に振るのか、歩合に振るのか、そこを判断することになります。

ただ、双方の予測が異なるまま、お互い都合のいい解釈をしたまま賃料を決定し、契約をするとまず開店してから「あれ?」ということになる。
「予想と違った」「賃料が高すぎる」「売れるって言ったじゃ無いか」ともめることに。

だから賃料交渉で一番重要なのは貸主借主双方で予想売上高について十分話し合い、そこに勘違いや齟齬を無くしておくこと。これが重要だと思うのです。
いかがですか。

その他、店舗の損益分岐点分析もしっかり解説です。

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これまで問い合わせ用メールアドレスをこちらに記載していたのですが、最近、営業メールの数が看過できないほど増えてきており、大変心苦しいのですが一旦閉じさせて頂きたくことになりました。
事情ご賢察の上、ご理解くださいませ。

株式会社 SC&パートナーズ

代表取締役西山貴仁

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒。

Facebook:西山貴仁 -SC & パートナーズ-