SCアンドパートナーズ

Vol.164 三井アウトレットパーク台湾

台湾には三井不動産が開発したアウトレットパークが現在2か所あります。
1つが2016年1月に開業した「三井アウトレットパーク台湾林口(220店舗)」

もう一つが2018年12月開業の「三井アウトレットパーク 台中港(170店舗)」

この2か所、上の2枚を比べても分かるようにかなり異なるフォーマット。

例えて言うなら、林口が海浜幕張駅前のアウトレットパーク。都市型。
対して台中港は、仙台港のアウトレットパーク。海浜リゾート型。
(間違ってたらすみません!)

林口の場所は、林口駅 (桃園捷運)から徒歩5分。
その林口駅までは台北駅からMRTで30分ほど。
都心から至近。

駅から歩く途中も大型のマンションやオフィスやホテルが立ち並ぶ。

ちょうど、真正面でも新しく建築が進んでいます。

メインエントランスを入るとまずオープンモール。

曲線と緑がいい感じ。

そして、少し歩くと広場へ。
この時期、親日と言われる台湾では日本を感じさせる桜の装飾があちこちの商業施設で見られます。
ここでは提灯までかかってますね。

その広場の先にはインモールがスタート。
気温や天候を気にせずお買い物が出来ますね。

完全なハイブリッドモール。
このアウトモールとインモールの「ハイブリットモール」は最強な商業施設の形態だと思っています。

晴れた日や気温の穏やか日はアウトモール。
天候の良くない時はインモール。
お客様もその時々によって楽しめるし、事業者側もアウトモールには空調費がかからない。
双方にとってメリットがある。

そして、台湾のように高温多雨な気候、日本のように暑さ寒さの差が激しい地域にとってはインモールの存在がありがたい。

以前、アウトモールだったグランベリーモールを運営している時、仕込んだイベントが悪天候で中止になることが多く、その時の「インモールがあればなぁ」と言う反省を踏まえて、ハイブリッドモールのたまプラーザテラスの設計につながったことを思い出します。

林口に出店しているテナントの顔ぶれは日本ではお馴染みのアウトレットモール出店テナント。
さすが三井不動産。
完璧なまでに再現されている。


1990年代のアウトレットモール開発では考えられない顔ぶれになった。

販売単価は?
というとこれがほとんど日本と変わらない。(というか少し高いかも)
やはり輸送コストや関税も含めるとこの価格になるのだろうけど、年収が低い台湾の人にとってみては結構なぜいたく品に映るんじゃないのかな。
そのせいか、ここの客層は結構裕福そうな印象を受けます。

それでも先日開業したばかりの牛かつもと村には行列が。
日本好きの台湾人、新しもの好きの台湾人ということらしい。

ちょっと驚いたのは、建築デザインや照明デザインが素敵なこと。
ひょっとしたら日本のアウトレットパークより素敵かも。(失礼!)

夜の照明計画もグッド。
驚いたのは2階に水を張り、そこにレストランのテラス。
2階に水を張る!なんて、管理が大変となかなか日本では出来ないだろうなぁ、と後にしました。
夜の林口

そして、続いて、台中港。
ここは、2018年12月12日グランドオープンしました。
各エントランスには大きな番号が。
広いから自分の入った場所、車を停めた場所を忘れそうだからね。

ここは台北を起点に考えたら結構、距離があります。
台湾高鐵(台湾の新幹線)で台北駅から1時間の台中駅まで行って、そこからタクシーで40分。
結構遠いね。
でも、台中空港からは近いらしいです。

この鉄道は、JRの技術が採用され車両が東海道・山陽新幹線の700系改良型の700T型ということで日本の新幹線とほとんど同じに見えます。
台中駅も近代的。
この駅はこれまでの台中駅とは少し離れています。
接続は在来線を使う。
横浜と新横浜みたいな感じですね。

ここからタクシーで40分。
タクシーの運転手さんは英語も日本語も分からないので翻訳アプリで。
「みついあうとれっとぱーく」と言っても通じませんでした。(当たり前か)
アウトレットくらいは分かるだろう、と思って甘く見ていました。

さて到着。
中に入るとオープンモール。
林口と比べるとスッキリとしてますね。
そして1階建て。(奥に行くと2階建てが出てきます)

平日午前中なので人はまばら。
まず行き当たるのがフードコートのエントランス。



かなり広いフードコートに日本のお店が並びます。
さすがに金子半之助まであるとは。

ここは海沿いの立地ということでお買い物だけではなく、観覧車やアミューズメント施設も。


テナントミックスも林口同様、日本のアウトレットパークそのもの。

日本のテナントさんが海外に出店する際、直営、FC、代理商などいくつかのパターンから選択することになりますが、出店をお願いするSC側もここに尽力することも少なくありません。
ここでもいくつかの出店パターンを持つと思います。

ちょっとびっくりしたこと。
Barbourのアウトレット店、あまり見たことが無いので寄ってみると。。。。

ドアにこんな看板が。
「ちょっと出かけてますが、すぐに戻ります」って感じでしょうか。
ちょうど、お昼時でしたからランチに出かけたのですね、きっと。

日本も人出不足で一人交番になった時、こんなラフな対応もありかな、なんて思いました。

今回、この2か所を見学し、改めて世界のアウトレットモールの成熟度合いを感じました。
昔、日本人もハワイに行くと必ずと言っていいほど、ワイケレに行き、それを自慢しました。
でも、今はハワイに行っても、ワイケレには行くことは減り、仮に行ったとしても特に周囲に「ワイケレ行ってきたよー」などとは言わなくなりました。
そんな時代が台湾にも訪れるのでしょう。

さて、この後、三井不動産では、三井アウトレットパークを2021年秋に台南市、同じく2021年にららぽーとを台北市東部の南港区に、それぞれ開業予定だそうです。

時代はアジアですね。

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株式会社 SC&パートナーズ

代表取締役西山貴仁

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員、渋谷109鹿児島など新規開発を担当。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。岡山理科大学非常勤講師、小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒、1961年生まれ。

Facebook:西山貴仁 -SC & パートナーズ-