どんなビジネスも栄枯盛衰、盛者必衰の断りを表す。
必ず新陳代謝が起こる。
流通では、「小売りの輪の理論」がそれに近い。
どんなビジネスでも「あるべき論」や「定義」と言ったものが振りかざされるようになった途端、衰退が始まると思っている。
成功体験が作る固定化されたモデルや「こうあらねばならぬ」と言った硬直化した既成概念が作られると、それが顧客ニーズと離れていてもやり続ける。
20年前、ある紳士服メーカーに行った際、「〇〇(ブランドの名前)を名乗ったからには・・・」と壁に掛けられているのを見て驚いた。
こだわりや信念は大切。
だけど、それは顧客のニーズがあってこそ。
今、紳士服メーカーや紳士服売り場が厳しいのはここにあるのではないかと思う。
社会や人の気持ち、価値感、大切にしたいものは変わる。
最近の日本の人口構造は高齢化という変化が訪れ、2005年を境に人口も減少した。
温暖化も進んでいる。
街にスーツを着ている人が減り、ましてやネクタイをしている人は大きく減った。
女性もOLとかキャリアと言った方も減少した。
にも関わらず、キャリアのフロアや紳士服フロアを続けている百貨店は厳しいのではないだろうか。
実は、この「あるべき論」
最近、駅ビルにも存在しているような気がしている。
鉄道会社が作る駅ビル。
ここにも「あるべき論」「駅ビルモデル」「駅ビルと言ったからには」「業界から見た駅ビル像」が蔓延しているように感じている。
商業施設は商圏、市場、顧客があって初めて成り立つもの。
それを改めて見直すために下記を執筆した。
怒られるのを覚悟で。
「ビジネスを危うくするあるべき論~駅ビルのリスク~」
https://scandpartners.jp/nishiyama/sc-20190301.pdf
ここでは百貨店にも言及している。
でも、百貨店が嫌いなわけではない。
むしろ、この年になると百貨店の方がSCより買いやすい。(昨日も某百貨店でジャケットを買ってきた)
駅ビルと百貨店に期待を込めて書いた。
ぜひ、ご一読ください。