SCアンドパートナーズ

VOL.1121 「NEWoMan高輪、駅ビルから街づくりへ」

2025年9月12日、ニュウマン高輪が開業

田町車両センター跡地を再開発し、新たな街づくりのスタート

これまで、2020年に東京オリンピックに間に合わせるべく、駅を先行開業するも、コロナ禍により都内の流動は激減、準備していたイベントも開催出来ず、オリンピックの開催時期を遅らせるなど、予想されなかった事態に見舞われ、担当していた方の落胆は大きかったと思います。

その上、遺跡の保存や駅名への反対署名運動など、なかなか、一筋縄ではいかない大規模開発。

それをよくここまで仕上げたと驚きます。

それでも、まだ完全開業では無く、2026年春に次の開業が控えていると言います。


今回のニュウマン高輪は、ユニークなコンテンツの多さにも注目ですが、空間環境にも丁寧さを感じます。

工事費が高い昨今、創意工夫が施されています。

今回感じたのは、駅の乗降客が1.8万人、街の完成後の予想も13万人

このボリュームは、郊外の私鉄と同程度

駅利用者が限られる中、目的集客をどこまで維持出来るか。

ここに掛かっている思います。

気になったのが、次の3つ。

1 エスカレーターの配置
 構造上の制限なのか、エスカレーターの位置が一定ではないため、上下の連動性を弱さを感じました。

2 駅からの距離
 駅から商業エントランスまで距離を感じました。
 駅と一体には出来なかった?
 先行開業した駅の工期やステークホルダーや構造上の理由、色々でしょうか。

3 用途配置
 上層部にオフィスを乗せたビルの下層階が商業床となっているため、商業床の幅が狭く、かつ距離が長い。一般的に再開発のように街区が限られると下駄履き商業、上にオフィスや住宅と言う作りになるけど、これほどの大規模開発の場合、商業棟とオフィス棟を分離し、商業棟を駅一体型のモール形状として、その上でオフィスへの連結させる構造の方がバーチカル設計がやりやすかったのでは?

こんなことを感じました。

諸事情を分からず書いているので、ご容赦ください。

これからが街づくりの始まり、街に新しい息吹を吹き込んでください。

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事情ご賢察の上、ご理解くださいませ。

株式会社 SC&パートナーズ

代表取締役西山貴仁

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒。

Facebook:西山貴仁 -SC & パートナーズ-