今、ショッピングセンター業界では人手不足が深刻化している。
労働集約的な小売業、飲食業、サービス業が集積するショッピングセンターにおいて、働き手の確保は喫緊の課題である。
近年では、スタッフが集まらないことを理由に出店を断念するケースや、出店計画そのものを見送るケースも少なくない。
この背景には、我が国における人口減少と少子高齢化という避けがたい現実がある。
だが、こうした状況に対して「人手不足は問題だ」と言い続けることが、果たして本質的な対応と言えるのだろうか。
今回は、「今、本当に人手不足なのか」、そして「人手不足は問題なのか」の2点から冷静に考察したい。