成田空港や羽田空港に到着後、荷物をピックアップし、税関でチェックを受け、出口を出たところの空間が寂しい。
羽田空港の到着ロビーの出口はこんな感じ。
そしてここがロビー。
まるで病院の待合室。
この設計発想は、どこかに出掛けて帰ってきた人が利用することを想定しているのではないのか、と。
もしくは、到着後、そそくさと空港を後にすることを前提にしているのか。
ところが海外に行くと「着いたー!」」と感じさせるダイナミックな空間に迎えられる空港が多い。
先日、バンクーバーに行った。
到着ロビーへの道のりはバンクーバーを感じさせるとても素敵な空間。
木と水を感じさせる。
壁には大きなエンブレムとアトリウムには木彫りのモニュメント
もう、これだけで「バンクーバー来たー」と気分は挙がる。
入国審査の場所さえもバンクーバーをイメージさせる。
空港の到着場所は、その国のエントランス。
旅行者にはまず目にするその国、地域の顔。
とても大切だと思う。
ラスベガスに至ってはスロットマシーンが置かれ、カジノの街!という気分は否が応でも上がる。
この空間が出迎えてくれる。
日本の空港は、商業施設としての取り組みも最近では積極的になり、出発ロビーの周辺はまるでショッピングモールのようになってきた。
でも、到着ロビーはまだまだだと思う。
ここは、到着ではなく、旅の始まり。
「日本に来たー!」と、海外から来た人たちの気持ちが高揚するような空港の環境を期待したい。
実は、ショッピングセンターも同じ。
エントランスで「わー!」とお客様の気分が上がることが大切。
東京ディズニーランドのワールドバザールが好例。
入園した途端にあの大空間でゲストの気分はいきなり上がる。
これこそ、リアルな現場でなければ提供できない価値ではないだろうか。