2025年1月の業態別売上高の前年比は以下の通りです。
ショッピングセンター +104.9%
百貨店 +105.2%
チェーンストア +100.9%
各業態ともプラスをキープ
1月は、初売りから比較的好天に恵まれたことや曜日合わせも良かったことも奏功したようです。
気になるのは、地方百貨店
インバウンド景気を前面に打ち出した報道が目立つ中、地方百貨店はマイナス
都市部でも国内需要はさえません。
この状況は、またパンデミックがあれば消えてしまうので、国内需要を取り込む行動が求められますね。
その他、いつも感じるのは、ショッピングセンター(SC)は不動産賃貸業なので、どの商品が動いたと言う情報も大切だとは思いますが、空室率(稼働率)や賃料水準などの不動産情報が欲しいところです。
各団体からの発表は以下の通りです。
【日本SC協会】
既存SC前年同月比売上高伸長率 :+4.9%
気温低下による冬物商材の稼働やインバウンド客の来館などで前年を上回る1月度の既存SC売上高の前年同月比伸長率は、総合で+4.9%となった。
気温低下による冬物商材の稼働、インバウンド客による売上げ増、曜日まわりに恵まれたことなどにより前年を上回った。
立地別にみると、中心地域は総合で+7.6%、周辺地域は同+3.7%となった。
中心地域は大都市を中心にインバウンド客の来館が売上げを押し上げた。
周辺地域はインバウンド客の来館があったSCのほか、レジャー需要にも対応する広域商圏型SCが好調だった。
業種別にみると、「ファッション」は気温低下やセールによる冬物衣料のほか、オケージョン需要に対応した商品も稼働した。
「雑貨」はキャラクター雑貨のほか、防寒アイテムが好調だった。
「食料品」は初売りでの食物販福袋のほか、土産品が好調だった。
「飲食」は国内外旅行客や帰省客、家族連れなどの来館があったSCで好調だった。
【百貨店協会】
1.売上高総額 4,805億円余
2.前年同月比(増減率)
(1)全 国 5.2%(店舗数調整後/3か月連続プラス)
①10都市(10 地区) 7.0%(40か月連続プラス)
②10都市以外(7 地区) -0.8%(店舗数調整後/4か月連続マイナス)
(2)国 内 0.4%(店舗数調整後/3か月連続プラス)
(3)インバウンド(免税売上) 54.9%(店舗数調整後/34か月連続プラス)※
【特 徴】
1 月の売上高は前月より 2.4 ポイントアップ(5.2%増)し、3 か月連続のプラスとなった。
高付加価値商材と衣料品、春節を中心に活況だったインバウンドが牽引した。
初商は、一部店舗で年始の休業日増による後ろ倒しを行ったものの、非常に盛況であった。
食料品や衣料品、服飾雑貨などの福袋が人気だった他、クリアランスではプロパー品も好調に推移した。
各社が企画した外商催事や物産展、食品関連催事も売上と集客に寄与した。
インバウンド(免税売上):円安効果と春節休暇の前倒し(昨年 2/10~2/17、本年 1/28~2/4)などから、売上高 619 億円(54.9%増/34 か月連続/シェア 12.9%)、購買客数 59.1 万人(48.4%増)と、共に 1 月として過去最高。売上に占めるシェアは、前月より 3.4 ポイント拡大。
国内市場:ラグジュアリーブランドや、時計、美術・宝飾品などの高額品、衣料品が好調で、3 か月連続プラス。
都市(10 都市): 8 地区で対前年プラス。高付加価値商材とインバウンド消費が牽引。婦人服・洋品、化粧品、美術・宝飾・貴金属、家電は二桁増。
札幌は 22.1%増と高伸。
地方(10 都市以外の 7 地区): 中部地区を除く 6 地区でマイナスとなったが、前月より 0.3ポイント改善。
美術・宝飾・貴金属が健闘し、雑貨は前年実績を確保。
商品別:主要 5 品目のうち、衣料品、身のまわり品、雑貨の 3 品目で対前年プラス。
コートなどの重衣料や防寒アイテム、ラグジュアリーブランドのバッグ、時計、宝飾品などの高額商材、化粧品が好調に推移。
美術・宝飾・貴金属はオケージョンニーズもあり二桁増と高伸。
化粧品は国内外共に好調で、一部価格改定前の駆込み需要も見られた。
食料品は価格高騰の影響を受け苦戦が続くが、菓子とその他食料品はプラス転換。
バレンタイン商戦は、多様化する消費者ニーズに応え、毎年、各社が趣向を凝らして展開。
WEB 等の先行販売や自家需要、限定品、イートイン、関連イベントも人気で、好調な滑り出し。
【チェーンストア協会】
※会員企業数 | 47社 / 店舗数 9,429店 | |||||
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※総販売額 | 1兆652億円 | (店舗調整前) | 93.6% | (店舗調整後) | 100.9% | |
<部門別の概況> | ||||||
・食料品 | 7,548億円 | (店舗調整前) | 95.4% | (店舗調整後) | 104.3% | |
・衣料品 | 554億円 | (店舗調整前) | 90.8% | (店舗調整後) | 97.5% | |
・住関品 | 2,002億円 | (店舗調整前) | 94.4% | (店舗調整後) | 101.0% | |
・サービス | 24億円 | (店舗調整前) | 104.1% | (店舗調整後) | 106.8% | |
・その他 | 522億円 | (店舗調整前) | 73.5% | (店舗調整後) | 72.8% |
令和7年1月度は、食料品は節約志向から買上点数の減少傾向は続いているが、農産品の相場高、店頭価格上昇の影響などもあり販売額は伸びた。
衣料品は季節商品を中心に動きが鈍かったが、住関品はまずまずの動きだったことから、総販売額の前年同月比(店舗調整後)はプラスとなった。
以上