日本は優しい国
弱者保護の精神
だから「1人も取り残さない」と言う
これには全く異論は無い。
でも、方法論として、もっと上手い方法はないのだろうか、といつも思う。
仕事柄、商業施設の運営をしている方と話をする機会が多い。
「そろそろショッピングセンターもキャッシュレスにする時期では無いですか?」
この問いには、
「カードを持っていないおばあちゃん はどうするんだ!」となる。
これは間違いない。
でも、使えない人のサポートと時代の変化がごっちゃになっていないだろうか
使えない方には何らかのセーフティネットを用意して対応すれば良く、そのために全ての進歩を止めることは無い。
実は、これが、日本のデジタル化を妨げる原因の一つ
弱い人、分からない人、着いてこない、着いてこれない人に全てを合わせる
「1人も取り残さない」ために
でも、一度、進歩を受け入れてみて、そこから漏れた方をサポートする発想が必要では。
先日、ストックホルムのアーランド空港に行った。
現金は使えなかった。
時折、「俺は現金主義だ、カードは持たない」と言う人がいる。
そうしたら旅行をしなければいい。
それがその方の選択なのだから。
昔、ショッピングセンターの運営管理の仕事をしている時、FAX通信と言う情報発信ツールがあった。
ショッピングセンターからFAX会員に向けて、イベント情報やクーポンを送る
当時、FAXからメールに切り替わる時だったこともあり、FAX通信をやめてメルマガにしてはどうか、と提案したところ、社内からは「メールを使えない人はどうする?」と猛反対
でも、ほどなくFAX文化は終わり、メルマガに。
そして、今はSNS
決して弱者をないがしろにしていいとは思わない
だからと言って、社会全体を止めた結果が今の日本
先進国では、バリアフリーは進み、地下鉄は無人走行、キャッシュレスは当たり前
アナログな文化も悪くないが、ゆでガエルになる前に変わりたい日本
写真はストックホルムのアーランド空港