よく耳にする幸福度ランキング
日本は51位
この評価方法に信憑性がどれほどあるのか分からないが少なくともかなり低い
日本の20代、30代、40代の死因1位が、「自殺」であることを考えると頷ける。
日本は「生きずらい国」になってしまったのだろう。
小さい頃から
「周囲の人と仲良くしなさい」協調性
「静かにしなさい」「人様に迷惑をかけてはいけません」
大人になっても、
「人の立場に立って考えなさい」忖度
「空気を読むのが大人」同調圧力
などなど息苦しい指摘が多い。
学校に入れば隊列を組んだ「整列」、同じ教育を集団で受け、通知表で低い科目を「もっと頑張りなさい」と平均的な人材を大量に作る仕組みで義務教育は進む。
「個性を伸ばす」と言いながら「協調性」も求められる。
それで、平均的で他者に気を使う国民性となり、会社員として上意下達で働く労働者として納税し、そして、日本の治安や安全が保たれていると考えるとそれも悪くない。
発つ鳥跡を濁さず、とサッカー観客席を掃除して帰る素敵な国民
では、なぜ、こんなに幸福を感じられないのか。
不思議だ。
今回、コペンハーゲンとストックホルムに行った理由の一つはこれを感じること。
コペンハーゲンの人口80万人
ストックホルムの人口100万人
人口規模から考えると仙台市や広島市と同じくらい。
でも、今の日本は人口減少に怯える。
何が違うのだろう。
経済に目を転じると一人当たりGDPも足元にも及ばない。
あまりランキングで考えるのも良くないと思うけど、さすがに低過ぎる。
デンマークの人口600万人
スウェーデンの人口1,000万人
これに比べて、1.2億人の日本はどうなってるんでしょう。
先日、オークランドに行った時もすごく感じたが、日本と国土の広さがそれほど変わらないニュージーランドの人口は500万人
ここも同じように一人当たりGDPは大きく日本を引き離す。
物価、賃金、為替など多くの要因が絡むと思うが、明らかに生産性が劣る。
では、生産性を上げるために人を減らして(省人化して)効率化すれば良いのか。
でも、そんなに日本人の能力が劣るとも思えず、仕組みなのか
恐らく、この30年、リーディング産業が出ていないことも大きいのだろう。
最近は、ワークライフバランスや働き方改革で日本の就業時間は相対的に短くなり、海外へ留学する学生は減り、海外旅行も減っていると聞く。
ますます日本は「閉じた世界」が進んでいる。
あらゆる側面でこの日本の状態が作り出されているのだろう。
こんなことを言うと、「日本は島国だから」とか、「鎖国してたから」と言った意見もあるが、古くは蘇我蝦夷入鹿など渡来人を受け入れ明治期には海外から多くの仕組みを導入し、戦後は車や機械の輸出大国に、工場も海外移転を進め、積極的な貿易や対外投資を行い日本人はどんどん外に出ていっていた。
江戸初期に朱印船でベトナムに日本人町を築いていたほど。
この30年だけを見ず、歴史を見れば日本人のパワーは相当だった。
今、不安なのは、食糧自給率やエネルギー自給率も相当低く、海外に依存する不安定な社会
こんなことを書いていると不安ばかりがつのるが、ここまで来たら、日本は一旦行くところ(落ちるところ)まで行って次を考えることも一つ?
国民の生活価値観もスウェーデンのFIKA(フィーカ)やデンマークのHYGGE(ヒュッゲ)に見習って、成熟社会を楽しむ国民に変わることも必要かな、なんて、今回の旅で感じてきました。
スウェーデン料理のミートボールを食べながら。