2024年8月、3業態の売上実績(前年比)
SC +7.1%
百貨店 +3.9%
チェーンストア +3.8%
猛暑の中、各業態とも前年比はクリア
やや百貨店の失速が気になるところ。
インバウンド景気によって一部の都市部がけん引しプラスになっているものの国内市場に限ると2019年を下回る。
都市部と地方での格差が出ているようです。
下記は、コロナ禍に入った2020年からの推移
下記は直近1年間の前年比
下記はSCの2019年比(但し、売上捕捉可能なSCのデータです)
~以下は、各団体からの発表内容~
【日本SC協会】
・8月度の既存SC売上高の前年同月比伸長率は、総合で+7.1%となった。
・中旬から下旬にかけて台風の影響により営業時間短縮や臨時休館を行ったSCが多かったものの、夏休みやお盆休みに夏祭りなどの地域イベントや館内イベントが多く開催されたことで来館客が増加し、前年を上回った。
・立地別にみると、中心地域は総合で+7.1%、周辺地域も+7.1%となった。
・立地を問わず、来館客が増えたことで売上げにつながったSCが多かった。
・業種別にみると、「ファッション」は全国的に猛暑が続いたことやセール品の買い足しなどで夏物商材が稼働した一方、秋物商材は苦戦した。
・「その他物販」は、台風や地震の影響で食料品の買い溜めや防災用品に動きがみられた。
・「飲食」は、夏休みの家族連れや国内外観光客、館周辺の祭りや花火大会による来館が売上げにつながった。
・「サービス」は、シネマやアミューズメントが好調だった。
【百貨店協会】
1.売上高総額 4,034億円余
2.前年同月比(増減率)
(1)全 国 +3.9%(店舗数調整後/30か月連続プラス)
①10都市(10 地区) 5.6%(35か月連続プラス)
②10都市以外(7 地区) ▲1.5%(店舗数調整後/2か月連続マイナス)
(2)国 内 0.2%(店舗数調整後/2か月ぶりプラス)
(3)インバウンド(免税売上) 45.7%(店舗数調整後/29か月連続プラス)※
[参考]2019年比(売上高増減率)は、▲0.3%(店舗数調整後)
・8 月は、売上高(3.9%増)、入店客数(1.8%増)共に 30 か月連続のプラス。
・台風や大雨等による一部店舗の臨時休業・時短営業などのマイナス要素はあったが、引き続きラグジュアリーブランド等の高付加価値商材とインバウンドが牽引した。
・記録的な猛暑を背景に盛夏アイテムが好調だった他、帰省や旅行ニーズによる関連商品も動いた。
・各社が企画した外商顧客向け催事や会員施策も活況で、夏休みのファミリーイベントや物産展などの食品催事も奏功した。
・コロナ前の 2019 年比はほぼ同水準で推移している。
・インバウンド(免税売上): 為替相場はやや円高に振れたものの、売上高 463 億円(45.7%増/29 か月連続/シェア 11.5%)、購買客数 45.3 万人(44.8%増)とプラス基調は続いており、いずれも 8 月として過去最高を記録。
・本年 1~8 月の売上高累計は 4,441 億円(133.0%増)で推移。
・売上高の 2019 年同月比は 80.9%増。
・国内市場:食料品は苦戦したが、高額商材と盛夏アイテムが好調で前月より 1.5 ポイントアップの 0.2%増(シェア 88.5%)とプラス転換。
・2019 年比では 5.9%減。
・都市(10 都市):9 地区で対前年増。富裕層顧客向け催事盛況。
・インバウンドと高額消費、盛夏商材が牽引。札幌はリニューアル効果等もあり二桁増。
・地方(10 都市以外の 7 地区): 5 地区で前年に届かず、2 か月連続マイナス。
・台風や大雨による臨時休業や主要顧客層の外出自粛等が響き苦戦。
・商品別:主要 5 品目のうち 3 品目で前年実績をクリア。
・引き続きラグジュアリーブランドのバッグや時計、美術・宝飾等高額品が高伸。
・衣料品や服飾雑貨は、盛夏商材や UV 関連アイテムが好調だった他、一部秋物商材も動く。
・食料品は 1.2%減と 2 か月連続のマイナスだが、菓子は帰省や旅行、手土産需要等で健闘し、ほぼ前年並みで推移。
【チェーンストア協会】
※会員企業数47社 / 店舗数 9,277店
※総販売額1兆869億円 (店舗調整前)95.1%(店舗調整後)103.8%
<部門別の概況>
・食料品7,862億円 (店舗調整前)95.4%(店舗調整後)105.7%
・衣料品477億円 (店舗調整前)94.7%(店舗調整後)100.3%
・住関品1,990億円 (店舗調整前)100.0%(店舗調整後)107.4%
・サービス24億円 (店舗調整前)103.6%(店舗調整後)106.8%
・その他508億円 (店舗調整前)76.2%(店舗調整後)76.5%