SCアンドパートナーズ

Vol.69 「モノからコトへ」は本当か

2018年秋のリニューアルもひと段落。
今年も「コト消費」を訴求するリニューアルが目立った。

近年の「モノが売れない」とささやかれる中の取り組みであるが、やはり、この「モノからコトへ」のキーワードには違和感を覚える。

本当にモノが売れなくなったのか。
売れているものはあるのではないか、と。

そもそも、モノは必ずコトに紐付いている。

お正月におせちを作る。
節句にお人形や鯉のぼりを飾る。
入学にランドセルを買う。
夏のキャンプにアウトドア用品を揃える。
旅行に行くから水着を買う。
花火を見に行くから浴衣を着る。
誕生日にプレゼントを贈る。
ゴルフに行くからクラブを買う。
資格試験を受けるから問題集を買う。
などなど。

すべてはコトがあってモノが動く。

それを、店頭で、「トレンド」「今年の色」「店長のおすすめ」「新着」などと消費を煽動し、単価と数量を効率よく形成することに対して消費者が着いて来なくなった結果が今ではないだろうか、と。

だから「何が売れるか」とテナントミックスを考えているSCは、これからも売上が上がることは無いだろう。

「モノ」は「コト」があって、初めて動くもの。だから。

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これまで問い合わせ用メールアドレスをこちらに記載していたのですが、最近、営業メールの数が看過できないほど増えてきており、大変心苦しいのですが一旦閉じさせて頂きたくことになりました。
事情ご賢察の上、ご理解くださいませ。

株式会社 SC&パートナーズ

代表取締役西山貴仁

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒。

Facebook:西山貴仁 -SC & パートナーズ-