SCアンドパートナーズ

VOL.1068 「2023年12月、業態別売上高の状況」

2023年12月の3業態の売上高状況

ショッピングセンター +4.6%

百貨店 +5.4%

チェーンストア +1.7%

全体にプラスであるものの暖冬の影響か、失速気味ですね。

◆下記はコロナ禍の始まった2020年1月からの対前年の推移です。

◆下記は直近1年間(2022年12月~)の対前年の数値です。

◆下記は、発表されたSCの2023年12月の売上高603,378,033千円を2019年12月(673,488,862千円)で割ったものです。

◆各団体からの発表は以下の通りです。

【日本SC協会】

・既存SC前年同月比売上高伸長率 :+4.6% (参考・2019年同月比 :▲0.4%

・暖冬の影響で冬物衣料が不調も、食料品や飲食が売上げを牽引し前年を上回る

・12月度の既存SC売上高の前年同月比伸長率は、総合で+4.6%となった。

・全国的に寒気が弱く暖冬となったことで、冬物衣料の動きが鈍かったSCが多かった。

・クリスマスや忘年会、冬休みに入ったことで飲食業種が売上げを牽引し、前年超えとなった。

・2019年比では総合で▲0.4%だった。

・立地別にみると、中心地域は総合で+6.8%、周辺地域は+3.5%となった。

・国内外の旅行客やオフィスワーカーなどの来館により、とくに中心地域の大都市が好調だった。

・業種別にみると、「ファッション」は月中旬まで気温が下がらなかったことで冬物のアウターやブーツ、服飾雑貨が不調だった。

・「食料品」はクリスマス需要の洋菓子や、年末年始に向けたまとめ買いで好調だった。

・「飲食」は忘年会需要で大人数の予約が増えたことで好調だった。

・年末年始の動向としては、年末はレジ客数・売上高・客単価ともに前年より増加したSCが多く、食料品が好調だったとの声がきかれた。

・年始は年末ほどの盛り上がりがなく、福袋をやめてセールに移行しているSCもみられた。

・また、福袋は衣料品よりも食物販が好調との声がきかれた。

【百貨店協会】

1.売上高総額 6,465億円余

2.前年同月比(増減率)5.4%(店舗数調整後/22か月連続プラス)

3.調査対象百貨店 72社 180店 (2023年11月対比±0店)

4.総店舗面積 4,678,842㎡ (前年同月比:-3.3%)

5.総従業員数 50,866人 (前年同月比:-6.4%)

6.3か月移動平均値 5-7 月 7.4%、6-8 月 9.0%、7-9 月 9.8%、

(店舗数調整後) 8-10 月 8.8%、9-11 月 7.5%、10-12 月 6.2%

・12月の売上高は5.4%増、入店客数4.6%増と、共に22か月連続のプラスとなった。

・新型コロナ5類移行後、初の年末商戦は、外出機会の増加を背景に各社企画の催事等が活況だった他、増勢が続くインバウンドも売上全体を押し上げた。

・高付加価値商材と衣料品、化粧品が好調に推移した。

・コロナ前の2019年比でも3.2%増と業績回復が進んでいる。

・顧客別では、円安効果などからインバウンドが122.6%増(21か月連続/シェア7.4%)の477億円と、3か月連続で単月としての過去最高額(前月394億円)を更新し、2019年比でも前月より7.4ポイントアップの58.4%増となった。

・国内市場も1.2%増(22か月連続/シェア92.6%)と堅調で、2019年比(3か月連続/0.4%増)においてもプラス基調が続いている。

・地区別では、9地区で前年実績を超えた大都市(10都市/7.4%増/27か月連続)が、インバウンド効果などから好調を維持したが、4地区で前年割れとなった地方(10都市以外の7地区/0.5%減/2か月ぶり)はマイナスに転じた。

・商品別では、主要5品目のうち4品目で前年をクリアし、この内、ラグジュアリーブランドを中心とした身のまわり品と雑貨はコロナ前の実績も超えた。

・国内外共に好調だった化粧品は、クリスマス需要もあり高伸した(17.0%増)。

・主力の衣料品は、天候与件からコートが苦戦したが、ジャケットやニットなどが動き、婦人服・洋品は二桁伸びを示した。

・食料品は、価格高騰の影響などもあり前年実績に届かなかったが、菓子は引き続きギフト需要が好調だった他、クリスマスケーキも堅調で前年をクリアし、コロナ前の実績も超えた。

・2023年年間売上高は既存店ベース(店舗数調整後)で9.2%増(3年連続/5兆4,211億円)、2019年比では3.0%減と、ほぼコロナ前の水準まで戻している。

・インバウンドは204.8%増の3,484億円と、調査開始以来、過去最高額(2019年年間/3,461億円)を更新した。

【チェーンストア協会】

※会員企業数 54社 / 店舗数 10,820店
※総販売額 1兆3,588億円   (店舗調整前) 101.1% (店舗調整後) 101.7%
<部門別の概況>
・食料品 9,394億円   (店舗調整前) 102.0% (店舗調整後) 102.4%
・衣料品 755億円   (店舗調整前) 91.0% (店舗調整後) 91.2%
・住関品 2,687億円   (店舗調整前) 102.0% (店舗調整後) 103.9%
・サービス 30億円   (店舗調整前) 90.4% (店舗調整後) 90.6%
・その他 720億円   (店舗調整前) 99.0% (店舗調整後) 97.7%

・令和5年12月度は、食料品は節約志向から買上点数の減少が続いている中、農産品が相場高の影響もあり堅調に推移し食料品全体では売上は良かった。

・衣料品は気温高で推移したことから動きが鈍かったが、住関品はまずまずの動きだったこともあり、総販売額の前年同月比(店舗調整後)はプラスとなった。

以上

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これまで問い合わせ用メールアドレスをこちらに記載していたのですが、最近、営業メールの数が看過できないほど増えてきており、大変心苦しいのですが一旦閉じさせて頂きたくことになりました。
事情ご賢察の上、ご理解くださいませ。

株式会社 SC&パートナーズ

代表取締役西山貴仁

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒。

Facebook:西山貴仁 -SC & パートナーズ-