今日は、11月24日。
木々が色づき、ようやく秋を感じるようになった。
今の日本は10月まで30℃を超える。
ハロウィンの仮装が半袖の有様。
そして、あと1か月もするとセールが始まる。(もう始めてるところもあるが)
これまで商業施設の販促は主として洋服を中心に考えられてきた。
梅春、春物、夏物、秋色夏物、夏と冬のセール、季節を先取りした立ち上がりなどなど。
実はこれは日本の四季を前提に組まれていた。
そして、事業者論理。
2月8月の企業の決算時期に合わせたセール。
春物秋物を早く立ち上げるための早い時期からのセール。
しかし、もう、日本には四季が無くなりつつある。
SS,FWなんて、もう昔の話。
だから、これからの販促はもっとカレンダーに合わせた方がいいのでは?ないかと思う。
歳時記カレンダー。
この組み立ては百貨店の人たちが上手だ。
いろいろな国民的イベントに合わせてフェアやイベントを組む。
日本には古来、多くのイベントがあったはず。
お正月、初詣、節分、ひな祭り、節句、お宮参り、七五三、お盆、お祭り、収穫、年の瀬、年越し。
そこに、
バレンタインデー、ホワイトデー、父の日、母の日、ハロウィン、ブラックフライデー、クリスマスなどイベントが加わった。
その他にも、
新入学、新入園、入社、GW、リクルート、夏の行楽、秋の行楽、運動会、遠足、忘年会、新年会などの生活イベント
数えればキリが無いほど多い。
しかし、いつしか商業施設では、粗利の高いもので売らんがための商品供給を行うようになった。
そのため、「新着」「New Arrivals」「店長のおすすめ」「今年の色」「トレンド」など言いながら多くのことを押し付けてきた。
接客ロープレなどその最たるもの。
自分の売りたいものをどう売るか、自分のポイントカードをどうやって拡販するか、そんなことにお客様はうんざりしてる。
プレミアムフライデーが盛り上がらないのもこれ。
消費者に納得感が無い。
販促で、創業祭やアニバーサリーフェアや取って付けたようなコラボイベントが盛り上がらないのは消費者にとっては「なんのこっちゃ」と映る。
むしろ野球の優勝セールの方が納得感が高い。
(チームが勝っても消費者の生活に変化があるわけではないけど、何となく気分が一致する)
お正月にしめ飾りとおせちを買う。
節分に恵方巻を食べる。
母の日にカーネーションを送る。
夏の行楽でBBQセットを楽しむ。
すべて、その時々の消費者の納得感の上に成り立っている。
季節感が無くなった今、販促は、改めて国民の生活に寄り添ったものや消費者の気分(モチベーション)に合わせたものに立ち返ることが必要だと思う。
気温が35℃まで上がる8月に秋物を立ち上げて、それを販促するのは、もう無理でしょ。
と澄み渡る秋の空を見て考える。