出張が続き、アップが滞り気味でした
今週は、仙台→博多と回ってきました。
国内の交通網の整備で難無く移動できることに驚きます。
ある会社では、「3時間半あれば日本中どこへでも行ける!」と言われるとか。
東京函館間も4時間を切るらしいのでまんざら嘘でも無いですね。
さて、今回利用した仙台空港は2016年7月に民営化され、LCCの誘致を積極的に行い、施設も増設し今後550万人に対応するとその勢いは相当のものです。
福岡空港は2019年3月に民営化が予定され、今後、ホテル、オフィス、商業施設などの投資を行うと発表されています。
この他にも、伊丹空港と関空が民営化され、静岡富士山空港も2019年4月から、北海道7空港も2020年を目途に民営化が行われる予定とか。
急速に転換が進みます。
以前、海外で空港を運営している会社からは日本の空港に魅力を感じていると度々聞いていましたが、あまりピンときていませんでした。
ところが、今や国内のショッピングセンターで最大売上高を上げるのは他でもない成田空港。
その成田空港は今後1,500億円を視野に入れているというから驚きます。
日本国内で1,000億円を超えるショッピングセンターは存在しませんので、その規模の大きさは群を抜いています。
(SCの中に百貨店が入る場合はそれを足して1,000億円を超えるところはあります)
羽田空港の商業ゾーンも大きく、特に飲食施設の売上高は都内でも有数で魅力的なものになっています。
なぜ、空港の商業ゾーンの売上が好調なのか。その理由は、
1.商圏の広さ
一般的にRSCで5キロ、SRSCで10キロ、アウトレットモールで50~100キロが商圏範囲ですが、空港は全国・全世界。
桁が違いますね。
2.顧客の多様性
年齢、性別、国籍、職業、嗜好などターゲットセグメントをすることなく、広範囲に取り込むことが出来ます。
3.高揚感
「財布のひもが緩む」旅行空間。高額商品が動きます。
4.お土産需要
意外にこの需要は大きい。単価は低いものの数量が半端ない。
5.インバウンド需要
2018年、3千万人にも達しそうな勢い。
この外客数の需要はますます伸びる。
ラグジュアリー売上に直結します。
6.滞在時間
空港の利用には皆、時間の余裕を持って行く。
特に国際便だとなおさら。
トランジットでもかなり滞留する。
ショッピングセンターでは滞在時間と客単価は正の相関を示します。
7.従業員の数
働く人も大切な顧客。
彼らの購買額も相当のもの。
果たしてどれほどの人が空港で働いているのだろう。
8.営業時間の長さ
一般のショッピングセンターであれば10時~21時。
空港は24時間。
9.集客力
ショッピングセンターでは、広告宣伝などプロモーションで集客しなければならない。
でも、空港は否が応でも飛行機に乗る人はやってくる。
飛行機に乗らなくても出迎え、見送りなど多くの人たちがやってくる。
10.拡張可能性
SCを増床するためには土地がいる。
空港であればこの土地を生み出す余地がまだまだあります。
と、多くの理由が存在します。
今までこの市場を最大限引き出すことをしていなかったことを見た海外の空港運営会社が日本の空港に興味があると言っていたのですね。
納得です。
これからの空港運営はいろいろな工夫を重ね、いろいろな成長が出てきそうですね。
楽しみです。
意外とこういった埋もれたマーケットが他にもあるのかもしれません。