今年もクリスマス装飾が始まった。
各施設、工夫を凝らしたツリーやイルミネーションに驚く。
では、このクリスマス装飾の効果とは何だろうか。
2018年10月31日のブログにもクリスマスツリーの効果について記載したが、改めて今年の装飾を事例に解説したい。
まず、クリスマス装飾の大きな効果は次の5つ。
1.高揚感の醸成
装飾によってクリスマス感が高まり、気分が高揚し、プレゼントを買いたくなるし、クリスマス商品が欲しくなる。
それは「買上率を上げ」、そして、高揚感が「 客単価を引き上げる」
いわゆる気分一致効果である。
2.歩行距離の伸長
SCではお客様に館内をくまなく歩いてほしい。
目的のお店だけで帰ってしまっては客単価も上がらない。
だから館内をどれだけ歩いてもらうか、そこがとても重要なる。
この時、イルミネーションが続けば、そこを歩くし、遠くにクリスマスツリーを見つければとりあえずそこまで歩く。
結果、歩行距離は伸び、店舗への接触率はグンと上がる。
3.滞在時間の延長
SCでは、顧客に出来るだけ長く館内にいてほしい。
長く滞在すればお腹も空くから飲食店に寄ることになる。
クリスマスツリーでシンギングツリーを作るのは、滞在時間を伸ばすことに寄与する。
毎正時にクリスマスツリーが歌いだす仕掛けがあるとその時間までお客様は待つ。
滞在時間と客単価は必ず正の相関関係を示すもの。
4.思い出作り
クリスマスツリーを見に行ったり、写真を撮ったり、子供とサンタさんの話をしたり。
これは人々の記憶に残る。
それが結果、毎年、そのSCに足を運ぶことになる。
この蓄積には、それなりに時間がかかる。
根気もいる。
だから一過性ではない、長いお付き合いする覚悟でクリスマスツリーを作ってほしい。
5.シェア
とにかく今はSNS
情報はすべてSNSで拡散される時代。
クリスマスツリーやイルミネーションの写真をSNSにアップする。
ツリーの前で撮った子供の写真、カップルの写真、グループの写真、いろいろな写真がいろいろなSNSに投稿される。
そうすると情報が拡散され、宣伝効果抜群となる。
これまで情報は事業者がお金を払って媒体に載せていた。
「クリスマスツリーを作りましたよ」とチラシに載せる。
でも、今はこの宣伝を消費者がやってくれる。
この効果は大きい。
これは今年の横浜ランドマークプラザ。
圧巻なアトリウムにクリスマスツリー。
これを撮影したのは4階。
でも、下階にクリスマスツリーを見つければお客様は下まで降りていく。
普段、ここを通っている人も下まで降りていくキッカケとなる。
設営場所としては絶好の場所である。
イルミネーション。
このために訪れる。
たまたま通りかかってもイルミネーションがあればとりあえず歩いてみる。
この効果は歩行距離と滞在時間と高揚感をもたらす。
装飾はもっとも効果的な販促施策なのだ。