セミナーで時折、「西山さんは視察に行く時、どこを見るのですか」と質問を受ける。
そんな時は次のように答えます。
「視察のポイントは3つです。まず、動線、2つ目に空間環境、3つ目にお客様です」と。
動線とは、顧客動線や車の動線のこと。
歩く通路や幅、エスカレーターの位置など。
空間環境とは、吹き抜けや天井高やアトリウムなど。
お客様とは来店されているお客様のこと。
この3つには共通点があります。
それは、「簡単には変えられない」ということです。
通路の幅や高さや動線、吹き抜けやエスカレーターの位置、来店されているお客様を変更することは相当難しい。
エスカレーターやエレベーターの位置を変えるなどとてつもなくお金がかかるし、来ているお客様に来ないでくれ、なんて絶対言えない。
でも、これを答えると、質問者から
「テナントの顔ぶれや商品は見ないのですか?」
と、聞かれることも。
もちろんテナントミックスや商品やメニューも見る。
でも、これらは契約の終了やメニューの改変や商品の入れ替えで変えることは出来る。
商品の入れ替えは一晩で出来るけど、エスカレーターの位置を変えるとなると半年はかかる。
だから開業したばかりのSCの動線、空間環境、お客様の3つを見るとその将来のおおよその見当がつく。
変えられるものと変えられないもの。
変えられないものは真剣に考えないといけない、といつも思います。