SCアンドパートナーズ

Vol.794 「2022年6月、業態別売上高の推移データ」

2022年6月の売上数値(ショッピングセンター、百貨店、チェーンストア)が出揃いました。

各団体からの発表は下記の通りです。

【日本SC協会】
既存SC前年同月比売上高伸長率 :+10.6% (参考・2019年同月比 : ▲13.4%)
全国的な感染状況の落ち着きが見られ、前年比二桁増続く。
2019年6月と比較すると、▲13.4%とコロナ禍前の水準は下回っているものの、前月に引き続き売上が回復傾向にある。

【百貨店協会】
6月の売上高は11.7%増、入店客数は19.3%増と、共に4か月連続プラスとなった。
前年の緊急事態宣言等対象地区における営業制限(一部売場を除く土日休業等)の反動と、外出機会の増加が寄与した。富裕層を中心に高額消費が引き続き活況だった他、月後半の記録的に早い梅雨明け等に伴い、夏物衣料や服飾雑貨、UVケア商品も動いた。コロナ前との比較(2019年比)では売上高11.3%減、入店客数23.1%減と、ほぼ前月並みに回復基調を維持している。
顧客別には国内市場は4か月連続プラスの11.3%増(シェア98.4%)、2019年比では7.0%減であったが、コロナ前の実績を超える店舗も見られた。インバウンドは、政府による水際対策の段階的な緩和等もあり47.9%増(3か月連続/シェア1.6%)と伸長したが、コロナ前の2019年比では76.4%減と、依然、厳しい状況に大きな変化は見られない。

【チェーンストア協会】

※総販売額 1兆605億円   (店舗調整前) 95.6% (店舗調整後) 99.0%
<部門別の概況>
・食料品 7,273億円   (店舗調整前) 97.6% (店舗調整後) 96.5%
・衣料品 669億円   (店舗調整前) 101.2% (店舗調整後) 105.8%
・住関品 2,055億円   (店舗調整前) 85.5% (店舗調整後) 104.2%
・サービス 22億円   (店舗調整前) 76.9% (店舗調整後) 105.4%
・その他 585億円   (店舗調整前) 107.1% (店舗調整後) 107.4%

令和4年6月度は、生活者の行動範囲が広がったことから内食化需要が減少し食料品の動きは鈍かった。衣料品は外出需要等もあり堅調に推移し、住関品も行楽需要関連商品などの動きは良かったが、総販売額の前年同月比(店舗調整後)はマイナスとなった。

というコメントでした。

ここで気になるのは、コロナ前の2019年と比べたらどうなるのか。

SCの売上データを遡りグラフ化しました。


まだ2019年には届いておらず。

百貨店協会も2019年比は76.4%と発表しているのでインバウンド3千万人時代の2019年にはまだまだのようです。

それにしても、7月に入ってからのコロナ禍第7波と連日の猛暑。

厳しい状況は変わりなさそうです。

ウイルスはいずれ無くなるにしても、この毎年来る暑さは無くなりそうにないので、商品開発や生産時期(時季)は対応が必要ですね。

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株式会社 SC&パートナーズ

代表取締役西山貴仁

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒。

Facebook:西山貴仁 -SC & パートナーズ-