SCアンドパートナーズ

Vol.770 「キャッシュレスSC “よかど鹿児島”から学ぶ未来」

完全キャッシュレス。NOCASHの商業施設「よかど鹿児島」

場所は鹿児島天文館エリアの山形屋の向かい側

鹿児島銀行の本店建物の建て替えで作られました。

詳しくは、鹿児島銀行のリリースを。

https://www.kagin.co.jp/library/pdf_release/news20200324_188.pdf

入ると真ん中にアトリウム。

小規模ながらもゆったりした空間です。

本店ビルと別館ビルに分かれています。

別館にはフードコート

本店ビルに並ぶお店は基本地元のものが多く、鹿児島を感じることが出来ます。

ここに来た目的は、これ。

この施設内は完全キャッシュレス。

現金は使えません。


※HPより

使えるのは、表示あるようにクレジットカード、電子マネー、QRコード決済

現金しか持ってないよ、という方のためにエディが用意されています。

ここでカードを買ってコンビニでチャージ。

楽天ポイントも貯まるようです。

今回、特徴的なのは、この「payどん」

さすが銀行。

このpayどんのユニークなのは、鹿児島銀行に口座があればそこから直接払える(チャージなどが不要)

でも、払い過ぎが怖いよ、という人は予めチャージしても使える。

よく考えられています。

ポイントも貯まるようです。

そして地域振興券もデジタル化されています。

今回、ネットの書き込みを見るとネガティブなコメントも多いですが、確かに商業施設としては規模も小さく、動線などのレイアウトも突っ込みどころはありますが、このキャッシュレスSCにチャレンジしたことはまずは第1歩だと思います。

主体が銀行と言うこともありますが、いずれこの世界がやってくるわけで、その先取り。

新しいことって、否定されることが多いですが、まずはチャレンジ。

キャッシュレスが進めば、今、SCの現場で行われている「現金入金機と輸送」「釣銭準備金と両替機」「売上日報のチェック」などの作業から解放されるし、そこにかかる警備費も部屋も不要になる。

必ずやってくる未来です。

2022年6月1日、経済産業省からキャッシュレスの動向が発表されました。

2021年のキャッシュレス決済比率は30%を超えて堅調に上昇し、32.5%となり、その内訳は、クレジットカードが27.7%、デビットカードが0.92%、電子マネーが2.0%、コード決済が1.8%


出所 経済産業省 https://www.meti.go.jp/press/2022/06/20220601002/20220601002.html

経済産業省は、キャッシュレス決済比率を2025年までに4割程度、将来的には世界最高水準の80%まで上昇させることを目指し、キャッシュレス決済の推進に取り組んでいます。

SCの売上金管理業務はいつまで続くのでしょう。

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株式会社 SC&パートナーズ

代表取締役西山貴仁

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒。

Facebook:西山貴仁 -SC & パートナーズ-