商業施設で取り組む装飾は、プロモーション活動の中で最も重要な活動だと考えている。
ショッピングセンター運営では、広告宣伝、広報PR、販売促進、人的販売、これらプロモーションを全てひっくるめて「販促」と乱暴に呼んでしまっているが、実はこの装飾は、この4つの中で「販売促進」に該当する。
「えっ、装飾が販売を促進するの?」という疑問符がつくかもしれないが装飾の効果は数限りなくある。
まずは賑わいの創出
装飾によって殺風景な景色から何やらウキウキした気持ちにさせる。
次に季節感の醸成
これから秋になりハロウィン、クリスマス、そして年末年始。この季節感を出せるのは商品だけではなく、この装飾が大きな役割を果たす。門松を見てお餅を買うような行動を人々は取る。
3つ目は誘導と滞在時間
これからクリスマスツリーがどこでも造られるがこのツリーを見つけるととりあえずそのツリーのところまで歩いていく。そしてインスタ。
これで顧客の歩く距離は伸び、写真を撮ってるうちに滞在時間は伸びる。滞在時間が伸びればお腹も空くからご飯を食べて行こうとなる。
このように装飾は、賑わい、季節感、歩行距離、滞在時間を伸ばし、買い上げ率を上げ、客単価を上げる立派な販売促進活動なのだ。
装飾にはそれなりのお金がかかる。
しかし、人による個別性の高い接客などとは違い、安定した効果を発揮する。
費用100万円のコンサートイベントで500人集めたとしたら人当たり2000円換算。
でも、100万円の装飾は一定期間、来館者全てに作用する。
その数、数万人。
装飾は侮れない販促手段なのだ。
(二子玉川ライズSCの風景使わせて頂きました。)