昨日のセミナーで受講者の方から賃料の決まり方について質問がありましたが、ショッピングセンターの提示賃料の計算方法は、
1.収益法
2.積算法
3.比較法
4.予算法
の4つです。
収益法とは、収益還元法。
売上高に占める賃料比率から支払い賃料のベースが決まります。
出店して赤字になるわけにはいきませんからね。
次の積算法とは、建設コストや物件の購入費用に見合う額を収受することを目指します。
回収できなければ今度は貸す方が赤字になってしまいます。
そして、比較法とは、不動産業で良く使う言葉「近傍類似」というものです。
周辺相場、フロア平均、ゾーン平均、業種平均などから批准する方法です。
最後の予算法とは、貸し手側の都合です。
どれくらいの利益率(額)にしたいのか、目標値を持って計算する方法です。
まずは、これらが提示賃料になり、ここからは協議になります。
でも、「協議で決まる」と言われるとここまで説明したことが水泡に帰してしまいそうですが、冒頭で説明した1と3の方法から一定のラインを算定した上で協議に臨むとそうでないのでは協議の質が大きく異なります。
あくまでショッピングセンターの賃料は「物価」
双方の需給バランスによって収斂する。
賃料はどちらかが優位に立っても長続きしません。
どのビジネスも取引先とウィンウィンの関係を築かなければ長続きしないのは同じですね。