SCアンドパートナーズ

Vol.653 「賃料はどのように決まるのか」

昨日のセミナーで受講者の方から賃料の決まり方について質問がありましたが、ショッピングセンターの提示賃料の計算方法は、

1.収益法

2.積算法

3.比較法

4.予算法

の4つです。

収益法とは、収益還元法。

売上高に占める賃料比率から支払い賃料のベースが決まります。

出店して赤字になるわけにはいきませんからね。

次の積算法とは、建設コストや物件の購入費用に見合う額を収受することを目指します。

回収できなければ今度は貸す方が赤字になってしまいます。

そして、比較法とは、不動産業で良く使う言葉「近傍類似」というものです。

周辺相場、フロア平均、ゾーン平均、業種平均などから批准する方法です。

最後の予算法とは、貸し手側の都合です。

どれくらいの利益率(額)にしたいのか、目標値を持って計算する方法です。

まずは、これらが提示賃料になり、ここからは協議になります。

でも、「協議で決まる」と言われるとここまで説明したことが水泡に帰してしまいそうですが、冒頭で説明した1と3の方法から一定のラインを算定した上で協議に臨むとそうでないのでは協議の質が大きく異なります。

あくまでショッピングセンターの賃料は「物価」

双方の需給バランスによって収斂する。

賃料はどちらかが優位に立っても長続きしません。

どのビジネスも取引先とウィンウィンの関係を築かなければ長続きしないのは同じですね。

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これまで問い合わせ用メールアドレスをこちらに記載していたのですが、最近、営業メールの数が看過できないほど増えてきており、大変心苦しいのですが一旦閉じさせて頂きたくことになりました。
事情ご賢察の上、ご理解くださいませ。

株式会社 SC&パートナーズ

代表取締役西山貴仁

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒。

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