SCアンドパートナーズ

Vol.649 「Yahoo!ニュースのコメント欄から感じること」

Yahoo!ニュースの記事の下の書き込み欄、あまりに良くない書き込みは削除対応をしていると報道がありました。

「この記事に皆さん、どんな反応をしているのだろう?」という興味から時折、このコメント欄を見ますが、ここから以下の2つのことを感じています。

まず一つ目。

多くの場合、最初にその記事に関する識者が顔写真と実名入りでコメントし、その後、匿名での一般の方の書き込みが始まります。

ここで不思議なのは、最初に書き込む方の意見と同じ意見が並ぶことです。

最初の人が「おかしい!」と書くと次の人も「おかしい!」という論調になり、「これは良い!」と書かれると「良い」「良い」と続くことが多いように感じます。

これは炎上防止(回避)行動なのか、何かの操作なのか、皆の意見が一致しているのか、同調圧力というものなのか、理由は分かりませんが、不思議な現象だと思っています。

そして、2つ目。

この「ニュース→識者→大衆」という流れが日曜日の朝の報道番組と似ていると思っています。

その番組では、用意されたニュースが紹介され、司会者の進行で出演している識者から順番にそのニュースへのコメントや解説がなされます。

ここまではテレビの中の世界。

この時、テレビを観ている人は、それぞれの感想を持ったり、一緒にテレビを観ている人と会話したり。

もちろん、その感想や会話は、一般には公開されるはずもありません。

ところがこのYahoo!ニュースでは、この「ニュース解説→識者コメント→大衆の意見」これらすべてが公開されるようになりました。

これまで個人の意見や感想の多くはその場での会話で終わっていたものが、匿名という立場でのコメントで瞬く間に公表される。

なんだか怖い話ですが、商業の世界でも、消費者(利用者)のコメントがあっという間に広がり、皆がそれを参考に消費行動を取る。

今やそういう社会になったと言うことをYahoo!からのニュースを見ながら改めて感じています。

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株式会社 SC&パートナーズ

代表取締役西山貴仁

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒。

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