2020年12月23日、(一社)日本SC協会による定例記者懇談会が開催され、2020年のSC概況の速報がありました。
その中から主だったものをグラフにして下記に掲載します。
SCの総数は2019年、減少に転じました。
その傾向は今年も続き、総数は3,207カ所へと減少しています。
SC総数の減少には3つの数値要因があります。
1.新しSCの開発 → 増加要因
2.既存SCの閉鎖 → 減少要因
3.減床(減築)や用途転換などによりSCの定義から外れるもの → 減少要因
この差し引き合計がSC総数を規定します。
それが下記の2枚のグラフに見ることができます。
開業数は減少していますが、関東エリアでは増加しているようです。
開業したSCの面積は概ね例年通り、1万㎡以下のものが半数をしめています。
注目すべきは下記のグラフ(テナントの業種構成比)です。
モノが売れないと言われる時代を背景に物販が減少し、飲食とサービスが増加しています。
その物販の中でも「衣料品」の減少が大きく、2020年は17%まで減少しています。
この物販から飲食・サービスへの転換は、どこのSCでも大きなテーマだったのですが、コロナ禍によって食物販は支持されつつも、飲食店(レストラン等)やサービス店へのダメージは大きく、大きな課題となっています。
下記のグラフは、全国にSCの店舗面積とテナント数を表したものですが、驚くのは16万を超えるテナント数です。
果たして、コロナ禍が収束したとしても人口減少下において、この16万区画は埋まり続けるのでしょうか。
2018年、「SCは斜陽産業か」を発表しました。
その次の年、図らずも減少に転じ、そして、コロナ禍。
恐らく、このスピードは加速されるのでは無いでしょうか。
(まだ読んでいない方は下記に添付しますのでご一読ください。
SCは斜陽産業か(西山貴仁)
2年前の寄稿ですがヒントになると思います。