ヨーロッパでは、街の中心に教会がある。
というか教会を中心に街が広がる。
教会は、街の中心であると共に市民の心のよりどころ。
日本でも、昔は、神社やお寺には参道が出来、人々が集まり、街を形成してきた。
戦国時代に入り、お城が建造されるとそこを中心に城下町が造られ、人々の生活が作られる。
権力、宗教、商売、政治、いろいろな目的や視点があったにせよ、きっと、人々の気持ちを一つにする何かがあるのだろう。
その中心があるからこそ、求心力が働く。
では、今、街の中心はどこか。
紛れもない鉄道「駅」だろう。
ここに住居も経済も商売も集中している。
お城という頂を頂点としてすそ野が広がった江戸時代。
でも、今は駅が頂になったことでお城を起点とした中心市街地は衰退の一途。
そして、ますます駅を頂に市街地という「すそ野」が広がる。
この街の形成過程は、交通の要衝であれば必然。
時代と共に生活も意識も行動も全てが変わる。
仕方のないこと。
だから、駅を作る方にお願いがある。
街の中心として、市民が誇りと威厳と愛着を持つ駅を作ってほしいい。
カタカナの駅ビルを作るのもいい。
でも、それと同時に市民が尊敬するような場所になって欲しい。
切なる願い。
熊本や高知の人たちはこのお城があるから皆の気持ちが一つになるのだと思うのです。
熊本城
高知城