損害保険会社の人員削減の記事。
全社員の15%を削減するという。
最近、メガバンクも大胆な人員削減を実施すると報じていた。
これまで損保や銀行は、給料も高く長く安定して働けるイメージを持っていたがそれも幻影になってしまったのか。
今、日本の企業の平均寿命は30年。
働く人の定年が70歳まで伸びれば50年間働く。
ということは、平均的には働いていれば、途中で会社が無くなることになる。
無くならなくても、今回みたいに産業構造や技術革新によって大きく人員の整理が起こる。
大手自動車メーカーの社長が終身雇用の維持は難しいと発言があったばかり。
確かによく考えてみれば、毎月変わらない給料が25日に振り込まれ、勤務年数に従って給料が上がっていく。
これはすごいこと。
でも、今は、人口減少、少子高齢化の時代。
売上利益が毎年上がる高度経済成長時代ならいざ知らず、売上利益が上がらなければ昇給なんて望めず、雇用だって保証出来ない。
これまでも日本ではこんなことを言われながらも時々、バブルのような好景気が訪れ、とりあえず、乗り越えてきた。
でも、2005年を境に人口は減り始めた。
生まれてくる子供も昔は200万人だったものが、今や90万人。
では、どうするのか。
それが今言われている「定年を40歳に」の妥当性が高まる。
皆、一旦40歳で定年を迎える。
だから、皆、40歳までに第2の人生を考えながら20年間働く。
40歳になったら起業するのもいいし、仲間と会社を立ち上げてもいい、専門性を生かして次へステップアップしてもいい。
農業を始めてもいいし、定年の無い職人さんになってもいい。
会社にいることが出来ないから色々考えることになる。
これは、ちょっと極端な論説だけど、終身雇用を法律で担保されてる日本ではなかなかスッと入ってこないけど、諸外国では、当たり前な話。
先日、とある外資企業の人がこんなことを言っていた。
「高い給料が欲しければ高い給料を払ってくれるところに転職すればいいんじゃないですか?」
同じ会社の中で年功序列、定期昇給を当たり前として享受してきた者にとっては、
「確かにそーだけどさー」
と思う。
でも、もう、そんな時代はすぐそこにやってきているのかもしれない。
50年働くと色々なことが起こる。
そんなことを損保の記事を見て思いました。