2025年5月の売上高が発表されました。
SC +3.7%
百貨店 ▲7.0%
チェーンストア +4.6%
百貨店は4か月連続のマイナスとなりました。
下記グラフはコロナ禍が始まった2020年からの動きです。
下記グラフは直近1年間の動きです(対前年)
下記グラフは、ショッピングセンターの売上高2019年比です。
各業界団体からの発表は以下の通りです。
【日本SC協会】
既存SC前年同月比売上高伸長率 :+3.7%
季節イベントに合わせた販促施策や休日日数が多かったことで前年超え、5月度の既存SC売上高の前年同月比伸長率は、総合で+3.7%となった。
ゴールデンウィークや母の日などの季節イベントに合わせた館の販促施策の実施、前年同月に比べて休日日数が1日多かったことで前年を上回った。
立地別にみると、中心地域は総合で前年同月比伸長率+3.1%、周辺地域は同+4.0%となった。
中心地域のキーテナントはインバウンド客などの来館により好調だった前年の反動で大幅減となった(▲8.5%)。
周辺地域は館の集客イベントやテナント入れ替えの効果があったSCが好調だった。
業種別にみると、「ファッション」は天候が安定せず日毎の寒暖差が激しかったことで商品展開に苦戦したとの声が聞かれた。
「雑貨、その他物販」はキャラクター雑貨や化粧品が好調だった。
「飲食」はゴールデンウィークや週末の外出需要により旅行客や帰省客、家族連れなどの利用が多かった。
【百貨店協会】
1.売上高総額 4,356億円余
2.前年同月比(増減率)
(1)全 国 -7.0%(店舗数調整後/4か月連続マイナス)
①10都市(10 地区) -8.4%(4か月連続マイナス)
②10都市以外(7 地区) -1.6%(店舗数調整後/8か月連続マイナス)
(2)国 内 -0.8%(店舗数調整後/4か月連続マイナス)
(3)インバウンド(免税売上)-40.8%(店舗数調整後/3か月連続マイナス)※
【特 徴】
5 月は売上高(7.0%減)、入店客数(0.4%減)共に前年を下回った。
前年、単月の過去最高を記録した免税売上(2024 年 5 月: 718 億円)の反動の他、継続する円高傾向による免税売上減が影響した。
物産展等の食品催事や外商顧客向け催事は奏功。
インバウンド(免税売上):売上高 425 億円(40.8%減/シェア 9.8%/3 か月連続)、購買客数 53.6 万人(5.4%減/38 か月ぶり)共にマイナス。
労働節休暇(5/1~5)で中国の購買客数増も、売上は前年高伸反動により減少。
高額商材の購買減少により客単価減。化粧品、食料品は堅調。
国内市場:0.8%減(シェア 90.2%/4 か月連続)と僅かに前年に届かなかったが、減少率は前月より 0.2 ポイント改善。
7 地区(札幌、仙台、名古屋、大阪、神戸、東北、近畿)でプラス。
都市(10 都市): 仙台を除く9地区でマイナス。
前年免税売上増の京都、福岡、大阪は二桁減。
免税不調で身のまわり品は二桁減。地方との伸長率の差は先月より 3.8 ポイント拡大。
地方(10 都市以外の 7 地区): 東北、近畿を除く 5 地区でマイナス。雑貨、食料品プラス。
商品別:主要 5 品目のうち、食料品のみ前年超え。衣料品は夏物衣料が稼働せず苦戦。
ラグジュアリーブランドのバッグ、靴、時計、宝飾品等の高額商材も不調だが、宝飾品では一部価格改定前の駆込み需要あり。
先月に続きアクセサリーはブライダルニーズもあり好調。
化粧品(0.7%増)は、国内外共に好調で、一部価格改定前の駆込み需要も見られた。
食料品は価格高騰影響を受け生鮮食品はマイナスが続くが、手土産、行楽、母の日需要等を背景に、菓子は 2 か月連続増、惣菜は 11 か月ぶりにプラス転換し、食料品全体でも 2 か月連続プラス。
【チェーンストア協会】
※会員企業数 | 46社 / 店舗数 9,276店 | |||||
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※総販売額 | 1兆515億円 | (店舗調整前) | 101.9% | (店舗調整後) | 104.6% | |
<部門別の概況> | ||||||
・食料品 | 7,412億円 | (店舗調整前) | 103.3% | (店舗調整後) | 106.9% | |
・衣料品 | 551億円 | (店舗調整前) | 98.2% | (店舗調整後) | 100.4% | |
・住関品 | 2,113億円 | (店舗調整前) | 101.1% | (店舗調整後) | 101.7% | |
・サービス | 26億円 | (店舗調整前) | 137.2% | (店舗調整後) | 137.4% | |
・その他 | 411億円 | (店舗調整前) | 87.1% | (店舗調整後) | 87.7% |
令和7年5月度は、食料品は節約志向から買上点数の減少傾向が続いている中、引き続き、値上げによる店頭価格の上昇などもあり販売額は伸びた。
衣料品はまずまずの動き、住関品もまずまずの動きだったことから、総販売額の前年同月比(店舗調整後)はプラスとなった。