『2019年比は正しいのか』
今、インバウンド需要も加わり、都市部の消費は好調を維持する。
その時のメッセージには必ず、2019年比が記載される。
2019年と比較することで、コロナ禍で落ち込んでいた時期と比べるのではなく、落ち込む前の数値と比較することで、真の伸びを考えたいからに他ならない。
だから「コロナ前を超えた!」は、かなりなトロフィーとなる。
「2019年比」
これはこれで、KPIの一つとして、指標の一つとして、意義もあり、否定されるものでは無い。
でも、少し、斜めから見ると、「このコロナ禍の3年間、何をやってたの?」と言う疑問も湧く。
コロナ禍の3年間、緊急事態宣言による閉店やまん延防止等措置による営業制限をジッと我慢していただけなのか。
3年前と同じことをやり始めている。
でも、この間、デジタル化への取り組みなど色々模索したはずなのに元の木阿弥。
元通り。
と言うことは、また、感染症などの災禍に見舞われれば同じことになる。
本来は、今、2019年とは異なったビジネスを始めているか、それまでのビジネスモデルを変えているか、どちらかでないとならないはず。
2019年比を追い掛けているのは、コロナ禍はピンチで終わりチャンスに変えられなかったことを意味する。
一方で、コロナ禍をチャンスに変え、新たな取り組みをしている人たちもたくさんいる。
これからも2019年比、追い掛けるのか。
それは一旦置いておいて、違う道筋を描くのか。
この差は大きい。
2019年比を超える=3年間はゼロ成長と言うこと。