今年は全国で多くのフードホールが開発された。
単なる飲食フロアをフードホールと冠したものから食材やデリまで包含した本格的なものまで千差万別だ。
消費者にとっては、本格的だろうとなかろうと自分にとって魅力があればそれでいいわけで作る側の論理やプロ意識で作っても消費者は着いて来ない。
そんなことをフードホール開発を通して改めて感じたような気がする。
その中でも日本国内において、うまく運営出来ている共通項は次の10個ではないだろうか。
1.低単価
2.短時間
3.日常性
4.B級グルメ
5.地元ファースト
6.地産地消
7.界隈性
8.和食
9.酒
10.居酒屋文化
日本におけるフードホールは、かっこいいNYを真似したものではなく、日常性の中から出てくる居酒屋文化や横丁文化が色濃く影響している。
居酒屋は、和洋中韓あらゆる料理とあらゆるアルコール飲料を飲める特殊な業態であり、諸外国ではあまり見ない。
不思議な業態である。
その中で育った我々はそれが当たり前として受け止めている。
最近、NYのフードホールの衰退も目立ってきている。
一過性ではなく、長く愛されるためには地域性と人間性。
食は、歴史と自然と文化と地域と共にある。
それを肝に銘じてフードホールには取り組みたい。