2023年2月の各業態の売上の推移
チェーンストアの前年割れは珍しい。
理由は、下欄のチェーンストア協会のコメントを参照してください。
上記のグラフは、コロナ禍が始まった2020年1月から追いかけていたものですが、これを「前年2022年」との比較にすると下記のようになります。
コロナ禍でも安定的に推移してきたチャーンストアの安定感が目立ちます。
そして、下記がショッピングセンター(SC)の2019年比
かなり戻ってきています。
東京、大阪、博多、それぞれを周っていると、人流が急速に戻ってきています。
その肌感覚に一致しますね。
外客も中国からの旅行者は少ないものの、欧米の他に韓国、香港、ベトナムが目立つように感じます。
※各団体からのコメントは以下の通りです
【日本SC協会】
・既存SC前年同月比売上高伸長率 :+19.9% (参考・2019年同月比 :▲2.8%)
・前年のまん延防止等重点措置の反動、外出機運の高まりで約20%伸長
・2月度の既存SC売上高の前年同月比伸長率は、総合で+19.9%となった。
・前年同月は全国的にまん延防止等重点措置が発出され外出自粛傾向が高まっていたが、当年は行動制限がなかったことや引き続き実施された全国旅行支援により外出機運が高まったことで来館者数が増え、前年超えとなった。
・節分やバレンタインなどのイベント需要に加え、卒業式や入学式などセレモニー関連のオケージョン需要も高まったことで、全国的に約20%の伸長となった。
・2019年と比較すると▲2.8%とコロナ禍前を下回っているが、一部2019年を上回る地域やSCもみられた。
・立地別にみると、中心地域は総合で+28.7%、周辺地域は+16.1%となった。
・外出機運が高まったことや、旅行客などの増加により、特に中心地域の大都市が好調だった。
・業種別にみると、前年同月のまん延防止等重点措置の反動で旅行や出張による来館者数が増え、飲食、土産品が好調だった。
・また、衣料品については月の前半は気温低下により冬物商材の消化が進み、後半に気温が上昇したことで春物商材が高稼働した。
【百貨店協会】
1.売上高総額 3,803億円余
2.前年同月比(増減率)20.4%(店舗数調整後/12か月連続プラス)
3.調査対象百貨店 70社 182店 (2023年1月対比-1社3店)
4.総店舗面積 4,770,614㎡ (前年同月比:-3.0%)
5.総従業員数 53,212人 (前年同月比:-6.8%)
6.3か月移動平均値 7-9 月 17.6%、8-10 月 18.4%、9-11 月 11.1%、
(店舗数調整後) 10-12 月 6.2%、11-1 月 7.1%、12-2 月 11.2%
[参考]2022年2月の売上高増減率は-0.7%(店舗数調整後)
【特 徴】
・2月の売上高は20.4%増、入店客数22.5%増と、前月に続き共に二桁の伸びとなった。
・前年のまん延防止等重点措置の反動に加え、外出機会の増加やオケージョン需要から好調に推移した衣料品・服飾雑貨と、増勢が続く高額商材、急伸するインバウンドが牽引した。
・各社が展開した外商催事、会員施策、バレンタインや恵方巻等の歳時記イベントも盛況だった。
・コロナ前との比較(2019年比)では、売上高6.8%減、入店客数18.5%減となった。
・顧客別では、昨年10月の水際緩和と円安効果で、インバウンドが314.3%増(11か月連続/シェア4.6%)と引き続き高い伸びを示した。
・国内市場も活況で、前月よりさらに5.2ポイントアップし、16.5%増(12か月連続/シェア95.4%)となった。
・2019年比では、インバウンドが45.7%減、国内市場は3.5%減であった。
・地区別では全地区で前年実績を超えた。
・インバウンド需要を背景に、都市(10都市/17か月連続)は全地区で二桁増を示し、全体では23.1%増となった。
・地方(10都市以外の地区)も13.2%増と2か月連続で前年実績を超えた。
・商品別では、全品目で対前年増となった。
・衣料品や服飾雑貨は、卒入学関連やブライダルなどのセレモニー需要、買い替えニーズに加え、春物商材などが動いた。
・美術・宝飾・貴金属など高額品は、ラグジュアリーブランドや時計を中心に増勢が続いており、一部アイテムでは引き続き価格改定前の駆け込みも見られた。
・食料品では、菓子と惣菜が18か月連続増と好調に推移しており、人気の物産展等食品催事が盛況だった。
・特に、各社が趣向を凝らして展開したバレンタイン商戦は、限定品や自家需要、イートインや関連スイーツなどの企画も好評だった。
【チェーンストア協会】
・販売金額(万円) 100,362,344
・前年同月比(%) 店舗調整後 98.0
・令和5年2月度は、節約志向の高まりから買い控え傾向が強くなり、食料品は苦戦した。
・衣料品はまずまずの動き、住関品も旅行需要関連商品などを中心に動きが良かったが、総販売額の前年同月比(店舗調整後)はマイナスとなった。
以上、各団体からでした。