SCアンドパートナーズ

VOL.854 「2022年10月業態別売上高の推移」

2022年10月の売上が出揃いました。

3業態すべて前年比プラスとなりました。

以下は各団体からの発表。

【百貨店協会】
1.売上高総額 4,281億円余
2.前年同月比(増減率)11.4%(店舗数調整後/8か月連続プラス)
3.調査対象百貨店 71社 186店 (2022年9月対比±0店)
4.総店舗面積 4,840,954㎡ (前年同月比:-1.8%)
5.総従業員数 54,675人 (前年同月比:-5.9%)
6.3か月移動平均値 3-5 月 22.8%、4-6 月 26.3%、5-7 月 22.0%、
(店舗数調整後) 6-8 月 14.7%、7-9 月 17.6%、8-10 月 18.4%
【特 徴】
10月の売上高は11.4%増、入店客数9.4%増と、共に8か月連続プラスとなった。
比較的安定した感染状況を背景に、外出機会や全国旅行支援等による人流の増加があったことで、会員向け施策・物産展等の各種企画催事が盛況だった。一部店舗では改装効果も見られた。
また、高額商材の増勢が続いている他、主力の衣料品や服飾雑貨においても、気温低下や旅行需要などから、秋冬アイテムの動きが本格化し好調に推移した。
コロナ前との比較では、消費増税の影響があった2019年比では13.1%増、特殊要因のない2018年比では、前月(9月:2018年比6.5%減)とほぼ同水準の6.6%減だが、一部店舗で2018年実績を超えるなど、一段と復調傾向を強めている事例も見られた。
顧客別では、インバウンドが、水際対策の大幅緩和や円安の影響から335.2%増(7か月連続/シェア3.2%)となった。
コロナ前の2019年比では46.6%減と、未だ半減の状況ではあるが、前月より17.1ポイント改善した。国内市場も堅調で8.7%増(8か月連続/シェア96.8%)、2019年比では17.4%増であった。

【チェーンストア協会】

※会員企業数 56社 / 店舗数 11,804店
※総販売額 1兆815億円億円   (店舗調整前) 106.4% (店舗調整後) 106.0%
<部門別の概況>
・食料品 7,269億円   (店舗調整前) 97.4% (店舗調整後) 96.8%
・衣料品 643億円   (店舗調整前) 171.2% (店舗調整後) 174.3%
・住関品 2,293億円   (店舗調整前) 116.5% (店舗調整後) 116.2%
・サービス 28億円   (店舗調整前) 136.5% (店舗調整後) 137.3%
・その他 580億円   (店舗調整前) 172.6% (店舗調整後) 172.9%

令和3年4月度は、政府がまん延防止等重点措置を実施したこともあり内食化需要はあるものの、昨年の反動の影響が大きく食料品は苦戦した。衣料品、住関品は堅調に推移し、総販売額の前年同月比(店舗調整後)はプラスとなった。

【日本SC協会】
感染状況の落ち着きと全国旅行支援により観光需要が高まり、売上伸長
前年同月比伸長率 +9.2%
<全体概況>
• 10月度の既存SC売上高の前年同月比伸長率は、総合で+9.2%となった。
• 新型コロナウイルス感染状況が落ち着いていたことや行政による行動制限がなかったこと、10月11日から始まった全国旅行支援により観光需要が高まったこと、さらに前年より休日が1日多かったことで前年を上回った。ハロウィンや周年祭などのイベント実施により来館が増えたSCも多かった。
• 2019年と比較すると+5.8%となり、コロナ禍以降で初めて2019年比プラスとなった。2019年10月は消費税増税による駆け込み需要の反動減に加え、東日本では過去最強クラスの台風19号による休館や営業時間短縮があったことにより、売上が大幅に減少した。
• テナントは、前年同月比伸長率+10.7%となった。業種別に見ると、全国旅行支援や入国規制緩和により国内外の旅行客の来館が増え、飲食や土産品が好調だった。ファッションは気温低下や外出需要の高まりにより、アウターなどの秋冬商材が高稼働した。
• キーテナントは、前年同月比伸長率+3.1%となった。百貨店や大型専門店の売上が牽引したものの、生鮮食品などを取り扱うGMSやSMでは、物価高の影響により買い控えが発生しているという声も聞かれた。


※コロナ禍以降、2019年比プラスとなりましたが、2019年10月は消費増税の反動による低迷月でもあったことも影響しているようです。

SC売上高実績(SC協会)
2019年10月 488,556,097千円
2020年10月 474,413,675千円
2021年10月 468,529,992千円
2022年10月 523,345,738千円

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これまで問い合わせ用メールアドレスをこちらに記載していたのですが、最近、営業メールの数が看過できないほど増えてきており、大変心苦しいのですが一旦閉じさせて頂きたくことになりました。
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株式会社 SC&パートナーズ

代表取締役西山貴仁

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒。

Facebook:西山貴仁 -SC & パートナーズ-