SCアンドパートナーズ

VOL.1037 「2025年9月の業態別売上高実績」

2025年9月の3業態の前年比

SC +1.4%

百貨店 +1.4%

チェーンストア +2.4%

3業態揃ってプラスに


低迷していた百貨店が2か月連続のプラス

でも、万博(大阪)がけん引した感じですね。

下記は、SC売上のコロナ禍との比較



各業界団体からの発表は下記の通り

【日本SC協会】

・9月度の既存SC売上高の前年同月比伸長率は、総合で+1.4%となった。

・全国的に残暑の影響が強く、月後半まで気温が下がらなかったことで秋物衣料が苦戦した。

・一方、雑貨や秋メニューが始まった飲食は堅調に推移したほか、館のポイント施策やイベント開催が来館につながり、前年を上回った。

・立地別にみると、中心地域は総合で前年同月比伸長率+3.4%、周辺地域は同+0.5%となった。

・中心地域はテナント入れ替えや改装効果、館内外でのイベント開催が来館増に寄与した。

・周辺地域はテナント入れ替え効果のほか、館周辺でのイベント開催が集客につながったSCが多かった。

・業種別にみると、「ファッション」は残暑が長引き気温が下がらなかったことで秋物衣料が苦戦した。

・「雑貨、その他物販」はキャラクター雑貨やハロウィン関連商材が稼働した。

・「飲食」は全国的に堅調で館の売上げを牽引した。「サービス」は引き続きシネマが好調だった。

(相変わらず小売業のようなコメントですね。SCは不動産業だから、稼働率や賃料の動きをリサーチすべきと思うのですが)

【百貨店協会】

1.売上高総額 4,288億円余

2.前年同月比(増減率)

(1)全 国 1.4%(2か月連続プラス)

①10都市(10 地区) 3.2%(2か月連続プラス)

②10都市以外(7 地区)-5.2%(2か月ぶりマイナス)

(2)国 内 1.6%(2か月連続プラス)

(3)インバウンド(免税売上)-0.3%(7か月連続マイナス)※

【特 徴】

・9 月の売上高は 1.4%増と 2 か月連続で前年実績を上回った。

・休日 1 日減のマイナス影響があったものの、国内売上が好調に推移した他、インバウンド売上も前年並みの水準まで回復した。

・各社企画の物産展等の食品催事や外国展、外商顧客向けイベント等も奏功し、売上と集客に寄与した。

・インバウンド(免税売上):売上高 396 億円(0.3%減/シェア 9.2%)と 7 か月連続のマイナスだが、マイナス幅は先月より 4.4 ポイント回復。

・化粧品を含む消耗品は 2 か月連続二桁増で推移。

・購買客数は 46.3 万人(2.8%増)で 9 月として過去最高を記録。

・中国、台湾は売上、購買客数共にプラス。

・大阪は万博開催影響もあり好調。

・国内市場:1.6%増(シェア 90.8%)と 2 か月連続プラス。

・10 都市は 3.7%増(5地区プラス/東京、横浜、名古屋、大阪、神戸)と 2 か月連続プラス。

・大阪は二桁増。地方(10 都市以外の 7 地区)は 5.2%減で 7 地区全てマイナス。

・都市(10 都市)[免税売上含む]: 5 地区(東京、横浜、名古屋、大阪、神戸)で対前年増。

・時計・宝飾等高額品好調で雑貨 10.4%増と伸長。

・東京は一部店舗の改装影響が一巡し、8 か月ぶりにプラス転換。

・大阪は万博の他、プロ野球の優勝セールも活況で 9.1%増と伸長。

・地方(10 都市以外の 7 地区)[免税売上含む]: 全地区マイナス。

・猛暑や大雨等の天候不順や、催事開催時期の期ずれ等もあり入店客数 3.3%減。

・食料品 3.6%減と 4 か月連続マイナス。

・商品別:主要 5 品目のうち雑貨、食料品の 2 品目プラス。

・主力の衣料品は長引く残暑の影響で秋物季節商材の動きは鈍かったものの、中旬以降は気温低下により羽織物等も稼働。

・身のまわり品は外商顧客向け施策やインバウンドが回復傾向の店舗もあり堅調に推移。

・雑貨は、化粧品が国内外共に好調だった他、美術・宝飾・貴金属は 10 都市が売上を牽引し二桁増と好調。生鮮食品は価格高騰影響

【チャーンスとア協会】

※会員企業数 46社 / 店舗数 9,429店
※総販売額 1兆60億円   (店舗調整前) 101.2% (店舗調整後) 102.4%
<部門別の概況>
・食料品 7,213億円   (店舗調整前) 100.6% (店舗調整後) 101.6%
・衣料品 384億円   (店舗調整前) 86.4% (店舗調整後) 92.6%
・住関品 1,943億円   (店舗調整前) 101.0% (店舗調整後) 101.6%
・サービス 24億円   (店舗調整前) 111.4% (店舗調整後) 106.5%
・その他 494億円   (店舗調整前) 128.1% (店舗調整後) 129.1%

・令和7年9月度は、食料品は節約志向が続いており買上点数の減少傾向が続いているが、店頭価格の上昇により販売額は伸長した。

・衣料品の動きは鈍かったが、住関品がまずまずの動きだったこともあり総販売額の前年同月比(店舗調整後)はプラスとなった。

以上

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これまで問い合わせ用メールアドレスをこちらに記載していたのですが、最近、営業メールの数が看過できないほど増えてきており、大変心苦しいのですが一旦閉じさせて頂きたくことになりました。
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株式会社 SC&パートナーズ

代表取締役西山貴仁

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒。

Facebook:西山貴仁 -SC & パートナーズ-