世界中に多くのファストファッションがある。
あくまで私見だがその成功には、3つの秘訣があると思っている
それは、
1 ファミリー対応であること
商品構成が、男性、女性、子供までカバーし、老若男女に対応していること。
H&M、ZARA、UNIQLO、無印良品などすべてにつながりますね。
この理由は、商品やブランドが顧客を選ばないこと、選ぶのは顧客側にある。
2 低価格(リーズナブル・プライス)であること
このテーマも上につながりますが、多くの人が手に取ることが出来ること。
ブランドが顧客を選ばない。
3 少しの差別化があること
これを聞いて、「H&M、ZARA、無印良品、UNIQLO、全然違うよ」と言う方もいると思う。
でも、それらブランドのシャツやニットを買って、家で1品ずつ並べてみて、どれがどれか分かるだろうか。
そこにイトーヨーカドーや西友のポロシャツを並べてもいい。
恐らく、それほど違わないはず。
ところが、お店に行くと、「店舗内装、VMD、刺し色の商品、一部変わった商品」などによって全然違う商品に見える。
でも、単品になるとそう違わない。
そう、多少の差別化。
これも1や2と通じること。
ベーシックな商品がほとんどで多くの人が手に取ることが出来る一方、少しの差別化が顧客満足につながる。
<ファッションの隆盛>
1国において、ファッションが売れ始めるのは、経済成長が始まり、年収5万ドル程度の中産階級が生まれることと比例する。
中産階級の勃興だ。
日本では、昭和40年代以降、「国民生活に関する意識調査」で「自分は中の中」と答える人が最も多くなった時代。
このころから百貨店の隆盛が始まる。
そして、ベビーブーマー(日本では団塊世代、団塊ジュニア世代)の登場により、旺盛なファッション需要が生まれる。
そこにやってきたGAPやその他外資ブランド。
そして、ファストファッションの登場。
でも、少子高齢化が進み、コロナ禍もあり、近年では撤退も多く、ファッションもさえない。
日本からの撤退の1つがフォーエバー21だったわけだが、ここへ来て国内大手アパレルメーカーが再上陸にチャレンジ。
元気のないファッション市場にとって朗報に違いない。
でも、前出のファストファッション成功の秘訣。
1 ファミリー対応であること。
2 低価格であること。
3 少しの差別化であること。
この3つに照らすと、撤退したフォーエバー21は、ファミリー対応では無かったし、かなりの差別化をしていた。
だからターゲットがセグメントされ、多くをカバーできなかった。
結果、ブランドが顧客を選ぶことに。
その他、経営的には内部事情を知らないので、ここでは言及できないが、何らかの齟齬もあったのか。
そして、今回のフォーエバー21は、ターゲットは10代後半から30代前半と聞く。
価格も大量生産、大量消費、大量廃棄を前提にしないサスティナブルを前提に考えると言う。
ということは、既にファストファッションではなく、これまでのファッション市場への参入ということになる。
これまで、多くの経験を積んだ同企業が、このマーケットでどのように行動するのか、興味津々で昨日のPOPUPを見てきました。
ちなみに下記は日本の人口構成比。
20代30代女性は全体の10.35%しかありません。
今回は、難しいチャレンジだと思います。
でも、チャレンジしないとどんどん業界がシュリンクしてしまう。
更なる成長を期待しています。
※総務省統計局発表数値を西山集計加工したものです。
出所https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2021np/index.html#:~:text=15%E6%AD%B3%EF%BD%9E64%E6%AD%B3,%E6%9C%80%E9%AB%98%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82