SCアンドパートナーズ

VOL.868 「日本のマスクはいつまで続くのか」

「いつまでマスク生活が続きますか」  

この質問の答えは残念ながら終わらないと思っています。

理由は、エスカレーターの左並びと同じ精神構造と思うからです。(一部地域では右並び)

「エスカレーターは歩かないで下さい」「2列で並んで乗って下さい」とどんなに掲示しても、皆、ひたすら左に並ぶ。

これは、日本人は「主語が他者」になった途端に動けなくなる国民性。

エスカレーターで左並びが始まったのも「急ぐ人のために右側を空けましょう」のインフォメーションだった。

今回のマスクも自衛では無く「他者にうつさないために」だ。

「愛する人を守るためにマスクをしましょう」

そう、主語が他者だった。

だから、生まれた「マスク警察」

(マスクしろよ!マナーだろ!)

これを言って逆ギレされ殴られ下半身不随になる方も出る始末。

では、この精神構造はどうして生まれたのか。

それは、日本人が子どもの頃から「他人に迷惑をかけてはいけません」と教えられるから。

秩序をもって和を持って貴しとなす。

学校では、前へ倣え!両手を前に出した整列を教え込まれる。

自分の個性や主張より他者の意思や秩序を尊重する。

では、これがいけないことか?と言うとそうでもない。

例えば、電車に乗る時やエレベーターに乗る時、「降りる人が先」

これがいかに徹底されているか海外に行くとものすごく感じる。

その他、待ち列のフォーク並び。

順番を守る。

そして、最近話題のサッカー観戦の後のベンチの掃除。

発つ鳥跡を濁さず。

他人に迷惑をかけない。

素晴らしい国民性だ。

でも、これが良い面もあれば良くない面もある。

他人の目を気にする。

洋服を選ぶ時、「映える」か「映えないか」が選択肢の一つになる。

自分が着たいものではなく、他者の目が優先される。

そして、日本ではマスク着用は初めから「お願いベース」だった。

だから、終わるキッカケが無い。

そんなこんなで、マスクは、エスカレーターの左並びと同様終わることなく市民生活の一部になると思っています。

主語が他者

ワールドカップ、ゼレンスキーさんのアメリカ議会での演説、テレビから流れる映像にマスクはありませんね。

(私は、欧米のようにマスク生活、終わって欲しいと思ってる1人です。)

 

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株式会社 SC&パートナーズ

代表取締役西山貴仁

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒。

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