SCアンドパートナーズ

Vol.800 「接客の不均質性」

先日、大手家具インテリアのチェーン店に行った。

目的は、そのお店で以前買った刺身包丁の切れが悪くなったので研ぐための器具を探しに。

買ったステンレスの刺身包丁には「片刃」と書いてあるので、並ぶ簡単シャープナーにはどうやら合わないらしい。

どうしたものかと、近くにいた女性の店員さんに

私 「この刺身包丁を以前買ったのですが、切れが悪くなったのでを研ぎたいのですが、ここに片刃と書いてある場合、どの器具を買えばいいですか」

・・・ここから店員さんの要を得ない回答がしばし続く。。

私 「いや、あの、片刃は、この簡単シャープナーは使えないということですか」

店員さん 「こちらの砥石だと思います」

私 「いや、あの、思いますって感想では無く、事実を教えて欲しいのです。使えるのか使えないのか」

店員さん 「専門の方に聞くことになるので、時間がかかりますが、それでもいいですか」

私 「えっ、今度は脅かし?」

うむむ、この人、態度も良くないし、これ以上話をしても、ますます不愉快になると思い、その場を立ち去る。

出店が多いこのお店だから仕方ないのか、こちらの態度も悪かったのか、そんなことを考えつつも「この店はもう行くことはないな」と帰路に。

そんな中。

昨日、南町田グランベリーパークギャザリングマーケット内の鮮魚売り場に行くと、厨房で大きな魚をさばいている男性を3人の親子連れが食い入るように見てる。

お母さんが息子さんに「こうやって魚ってさばくんだね」

息子さん「すごいね」

と、しばし、魚をさばく作業を見ていると、その魚をさばいていた男性から出た言葉は、

男性スタッフ 「カブトムシ展行きました?」

お母さん 「えっ、何ですか」

男性スタッフ 「今ね、珍しいカブトムシが見れるみたいですよ」

お母さん 「へー」

男性スタッフ 「今日から縁日も始まっているみたいですから楽しんで帰ってくださいね」

お母さん 「ありがとうございます」

ここまで魚をさばきながら話す男性は、自分の商品のことには一つも触れず、男の子を連れたファミリーにイベントを案内。

こんな機転の利いた会話が出来る魚屋さん

すごいなー、と感心。

たった一人の接客で、お店全体のイメージが変わってしまう接客。

本当に難しいものですね。

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事情ご賢察の上、ご理解くださいませ。

株式会社 SC&パートナーズ

代表取締役西山貴仁

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒。

Facebook:西山貴仁 -SC & パートナーズ-